神奈川近代文学館へ行ったり、商品開発研究会へ行ったりして、おもしろかった。

どうも眠いというか、会社へ行って帰ってくるだけで、
とくに忙しくもないのに、へとへとになってしまう。

6月1日

おのしゅうさんが暇そうだったので、
というかぼくも暇だったので連絡をして出かけた。
馬車道にあるおすすめのスープカレーの店へ案内して、
ビール中瓶を半分ずつ。スープカレーは安定してうまい。


そのあと、神奈川近代文学館へ。
装幀家の菊地信義氏が手がけた本の展覧会。
http://instagram.com/p/osY8kJiwhL/
50人の作家の本が、作家の言葉とともに展示されていて、
どれもこれもよかった。本がそれぞれ佇んでいた。

装丁者の仕事とは、作家によって書かれた作品を、
本という物にする際、その箱、カバー、表紙、見返し、
トビラまでの装と形ちを考案する事にある。

依頼された作品ごとに、作品の内から装を考え、
その考えを来たるべき読者の目で、
読者の手の内で形にしようと心がけて来た。
(菊地信義「手の内で」より)

本を実際に手に取って鑑賞できるコーナーがあって、
カバーを外したり触ったり間近で見たりできて、
そこがとてもよかった。
本の内から立ち上がってきたエネルギーが
結晶になったような感じ。
澁澤龍彦の『高丘親王航海記』は好きな小説で、
文庫でしか読んでいなかったのだけど、
初めてケースに入った単行本を見ることができた。
ケースはつるっとした白で、本を取り出すと、
すべすべした金色の布カバー。表紙を開くと、
真っ赤なページに親王が旅した地図があって、
世界観そのままだと感動した。
http://instagram.com/p/oyNJ7ZCwpq/
常設展もひと通り見た。夏目漱石や芥川龍之介や
川端康成の直筆の原稿を見たりした。よかった。
そのあと野毛で飲む。小宮山さん、YUさんが合流。

6月2日

経営学者の三宅秀道先生がコーディネーターをされている
商品開発研究会へ呼んでいただいて、参加したのだった。
三宅先生とのつながりはすごい偶然だった。
昨年の9月にほぼ日刊イトイ新聞で、
三宅先生と糸井重里さんの対談があって、
それがものすごくおもしろかったのだった。
対談では、ある商品が中心となって文化ができることや、
逆に商品の開発を文化や環境から考えるという視点など、
なんとなく感じていながらも、はっきりしなかったことが、
ズバッと示されていて、そうだそうだと興奮したのだった。
そして、多くの企業が売れないものを次々出して、
繰り返し失敗するのはまさにこういった視点が
欠けているからだと、胸がすくような思いがしたのだった。
未来の「はたらく」、見えるかな。 - ほぼ日刊イトイ新聞


それで、三宅先生の本を読みたいと思って、
『新しい市場のつくりかた』をすぐに買って読んだ。

新しい市場のつくりかた

新しい市場のつくりかた

これも超おもしろくて、この時期お酒を飲んだら、
この話ばかりして、あまやんさんも本を買っていた。
例として取り上げられている中小企業のエピソードも
楽しいのだけど、やはり根源的なところがすごくて、
潜在ニーズではなくヒューマニティとか、
思想・哲学から始まるところが独創的でグッときて、
と、ツイッターに書いたところ、
なんと三宅先生からリプライがあり、
さらに驚いたことに、三宅先生は、
リアル桃鉄」をとても気に入ってくださっていて、
しーなねこのブログも前から読んでくださっていて、
Kindleで出して一部のコアなしーなねこファンにしか
売れなかった『よりぬきしーなねこ』まで、
読んでくださっていたので、おどろきのあまり、
イスから転げ落ちそうになったのだった。
よりぬき しーなねこ

よりぬき しーなねこ

それからエクストリーム出社が本格的に盛り上がって、
その間も『新しい市場のつくりかた』に書いてあることを、
定期的に参照して、なるほどなあと思っていたのだった。
リアル桃鉄もだけど、既存の鉄道インフラや、日常の通勤という、
当たり前になっているモノや行為への視点を変えることで、
鉄道がゲームボードになったり、通勤がスポーツになる。
そこにルールを乗せて、遊んだりリフレッシュしたりして楽しむと、
これまでのモノの意味が拡張されて新しい価値が生まれる。
たくさん実践して見せて、人々の心の中の矛盾を解放していけば、
ブームから文化に近づいていけるのではと思ったのだった。


で、なんの話でしたっけ。
そうだ、三宅先生に呼んでいただいて、
商品開発研究会に行って、超おもしろかったのだった。
(研究会については、どんな展開になるかわからないけど、
とにかくおもしろい人を集めましたと三宅先生はおっしゃっていた)
エネルギー研究者の大場紀章さんが講師で、
「エネルギー危機と日本の製造業」をテーマにお話があった。
石油については、ほとんど何も知らなかったのだけど、
とにかく複雑なことがわかった。
原油価格は需要と供給で決まらず、国ごとの生産コストや、
政策やシェールガスや中国バブルや、もっともあれだったのは、
人々の気分だったりして、その結果が世界の産業に
大きなインパクトを与えることになる。
研究者の人の知識と思考の深さは、マジパないと思った。
研究者、専門家と比べたら、普通の人たちは、
テレビや新聞やネットからの情報、
それは利権を持つ複数の組織や、複雑なシステムや、
多くの人々の気分によって歪曲されたあとの情報しかなく、
それらを組合せて自分の意見的なものを持つなんて、
そもそも不可能なんじゃないかと思うほどだった。
研究会のあと、20人くらいで懇親会があり、
いろんな人がいて、こちらも超おもしろかった。


おもしろすぎて、帰り道から数日間、
自分って何なんだろうと思って、頭がぐるぐるした。
いまもしているのだけど、
思ったのは、新しく人と会うこと、
本を読むだけでなく、できるだけ情報源に近くて
詳しい人に直接会うのがいいなと思った。
すごい人に会うと視点が変わって、
当たり前だったものが違って見えるようになる。
貴重な機会をありがとうございました。


Webで読んだ記事から、本につながって、
本から人との出会いにつながっていった。
近代文学館でも同じようなことを感じて、
本をコンテンツと捉えるよりも、しっかり手で持って、
モノとして装幀を楽しんだり、文字は活字よりも、
手書きの原稿に人間味があって、モノから人で、
最終的に響くのは、人なのだと思った。


というか、ぼくの日記、
「よりぬきしーなねこ」のころから
ずいぶん変わってる!いいのか!?


http://instagram.com/p/ox5cB9Cwjd/

ラジオに出たり、デザインフェスタへ行ったり、風邪を引いたりした。

すがすがしいくらいしっかりした風邪を引いてしまい、
熱が38度近く出てぐったりした。数日でよくなった。
と思ったのだけど、じわじわと長引いていて熱っぽく、
まだ咳が出て本調子には遠い。


体調はカレンダーを見返すと、
5月16日からあまりよくなった。
この日はスマートフォン&モバイルEXPOというのが、
東京ビッグサイトであって、自社のブースに立って、
商品に興味を持ってくれた人に説明をするのをした。
これが超疲れたのだった。前にも何度もやったけど、
この時の疲れ方は異常で、まっすぐ家に帰れず、
何度も休憩しながら帰ったほどだった。
きっとこの時から体調が悪かったのね。

5月17日

エフエム横浜のFUTURESCAPEというラジオ番組に、
あまやんさんと二人で出演した。ランドマークタワー10階。
小山薫堂さんと柳井麻希さんがパーソナリティで、
エクストリーム出社についてトークをした。
30分近くもあり、なごやかな雰囲気で楽しかった。
薫堂さんにお会いすることになるだいぶ前に、
著書を読んでいて、とても共感したのだった。

小山薫堂 幸せの仕事術―つまらない日常を特別な記念日に変える発想法

小山薫堂 幸せの仕事術―つまらない日常を特別な記念日に変える発想法

この本のサブタイトルにある
「つまらない日常を特別な記念日に変える」
というのなんてまさにエクストリーム出社の発想だ。
とても温かいお人柄で、薫堂さんの会社の
茶子さんという方とぼくの話し方が似ていると、
番組内で言ってくださって、終わったあとに、
薫堂さんと茶子さんと名刺交換できた。よかった。
f:id:shiinaneko:20140526201114j:plain
このあと、新書の編集者さんのSさんとあまやんさんとで、
みなとみらいでベトナム料理を食べて帰った。
おくりびと [DVD]

おくりびと [DVD]

あとTUTAYAで「おくりびと」を借りて見た。
薫堂さんの脚本。いい映画だった。

5月18日

デザインフェスタへ行った。またも東京ビッグサイト。
http://instagram.com/p/oH26g_iwg7/
1年おきくらいに行っている。小宮山さんがTwitterで、
デザインフェスタに来ていると書いていたので、
会えるかもしれないと思っていたら、会えた。
最終日ということもあって、人でごった返していて、
2時間ほどで出てきた。お茶でもしますかとなって、
五反田のサイゼリアに入って3時間(?)ほど、
人生について語り合い、いろいろ勉強になった。
そのあと、仕事帰りのYUさんが合流して、
五反田のバルで飲んだ。料理もワインもうまく、
大変満足して帰った。
http://instagram.com/p/oJM33FCwvG/
デザインフェスタは、作品の展示会というより、
フリーマーケットみたいになっていて、
ぼくは革製のペンケースを買った。
これに万年筆を入れるのだ。

5月19日

そうだ、この日から調子がわるくなったのだ。
なんだか眠りが浅く4時に目が覚めて、
どうも熱っぽく体温を測ったら38度近くあった。
まあ会社に行けば治るだろうと、そのときは思ったのだけど、
いま思うと休めよと思う。始発で行けば空いてるだろうなと、
家を出たのだった。案の定、電車は空いていて、
6時に川崎についた。7時まで会社に入れないので、
近くのジョナサンに入ってモーニングセットを食べた。
これがなかなかうまいし、ドリンクバーもついて、
コーヒーを3杯くらい飲んだ。あと朝刊も読める。


で、7時になって会社に行ったのだけど、
どうも具合いがわるく、そりゃそうだ、
ぐったりしたまま、お昼になったので午後半休して帰った。
何しに行ったのかわからない。風邪の時もそうだけど、
疲れているときは、まともな判断ができない。
そもそも疲れているとか弱っているという判断もできない。
だからよけいにひどくなるようなことをしてしまう。
こういうときは、寝るにかぎる。



翌日は会社を休んで診療所へ行って薬をもらって眠り、
木曜、金曜をなんとか乗り切って、土日。
この土日はずっと家にいて読書とプログラミングをした。

すっぽん心中

すっぽん心中

文学の楽しみ (講談社文芸文庫)

文学の楽しみ (講談社文芸文庫)

NHK未来への提言 ロメオ・ダレール―戦禍なき時代を築く

NHK未来への提言 ロメオ・ダレール―戦禍なき時代を築く

いろいろ読んだはずなのだけど、
あまり頭に入ってこない。


http://instagram.com/p/oYDIvTCwlr/
ゲーム作る途中


http://instagram.com/p/oYQPqLCwlG/
家の夕飯

http://instagram.com/p/oYSojmiwpR/
散歩して食べたケーキセット


いまは、うっすら頭がいたい。
早く寝ます。みなさんもご自愛くださいませ。

エクストリーム出社関係で北海道旅行をしてきた

エクストリーム出社関係で、あまやんさんと北海道へ行った。
金曜日の朝に羽田から飛行機に乗って、10時に千歳空港。
飛行機が苦手だったはずなのだけど、全然気にならなかった。
天気は小雨が降っていて、少し肌寒いくらいだった。

札幌で予定されていた打合せを終えて、案内をしていただいて、
道民のソウルフードという「みよしの」の餃子を食べ、
北海道神宮をお詣りした。神宮は太い木がぐんぐん生えていて、
パワーが充満していて、すごくよかった。敷地内はお花見が盛んで、
といっても桜はすでにほとんど散ってしまっていたのだけど、
花は関係なく、みんな火を使ってジンギスカンをしていた。
北海道には3日間滞在したけど、毎日どこかしらで、
ジンギスカンをしているグループを目にした。
http://instagram.com/p/nwwY51iwus/
夜、うまいジンギスカンの店へ連れて行ってもらった。
やわらかくて、くさみがなく、大変うまい。
店には小樽ビールという地ビールがあって、
ピルスナー・ドンケル・ヴァイスと全種類飲んだ。
小樽ビールはいずれもあっさりしていて、
ジンギスカンによく合う。激しくうまい。
http://instagram.com/p/n-v6H6Cwoj/
すすきののホテルにあまやんさんと戻って、
あまやんさんは徹夜明けだったらしくすぐに眠ったようで、
ぼくは興奮が冷めずに、ホテルの窓から大きな観覧車が見えるから、
外に出たのだった。時間はまだ22時前だったと思う。
http://instagram.com/p/nxrVAsCwkq/
それにしても、すすきのの歓楽オーラはマジパない。
そして、道路の長さは限りなく、昼夜の寒暖差は超やばい。
札幌の街は屯田兵のおかげか、区画が碁盤の目のようになっていて、
交差点名が北6西3のようにわかりやすくなっている。
のだけど、地元の人でない、ぼくにはわからない。
http://instagram.com/p/n1rcVACwsx/
ツイッターで観覧車が見えるとつぶやいたら、
北海道に縁のある人たちが、それが「ノルベサ」だと教えてくれた。
みんな「ノルベサ」のことは知っているのに、
乗ったことはなさそうだった。それにしてもすごいネーミング。
http://instagram.com/p/nxvUk3iwpk/
http://instagram.com/p/nx5hW3iwn6/
観覧車を下りたところで、おのしゅうさんが、
ツイッターでうまいラーメン屋さんを教えてくれた。
ので、そこへ行ったのだけどラーメン屋は跡形もなかった。
このときぼくは結構酔っていたと思う。
だから見落としただけかもしれない。

北海道は広くて、スケールが狂う。
地図で、この通りの向こう側だから5分くらいかな、
と思って歩き始めたら3キロくらいあったりする。
スーパーマリオでブロックとかカメが大きいステージがあるけど、
ちょうどあんな感じがした。違うかもしれない。
大通公園をうろうろして、ベンチに座ったり、
北海道のサラリーマンたちが賑やかにしているのを眺めて、
適当な居酒屋に入って、ウニとタラで一杯やって、
ホテルに戻ってすぐに寝た。感謝してもしたりないくらい、
本当に楽しい1日だった。
http://instagram.com/p/nxzvGyiwgF/


2日目

あまやんさんが気を遣ってくれて別で観光することに。
といってもぼくは計画がない。観光が下手なのだ。
とりあえず、北海道の広さを昨晩思い知って、
徒歩だと数ブロック移動するだけで日が暮れると思い、
自転車を借りることにした。すすきのから札幌駅近くまで
歩くのも結構な距離だった。レンタサイクルのお店は、
ごく普通のマンションの一室にあって千円で乗り放題。

ホテルのロビーにあった無料の「るるぶFREE札幌」を見て、
「モエレ沼公園」へ行くことにした。以前に写真で見て、
行ってみたいなと思っていたことを思い出した。
で、また目測を誤って自転車を1時間半ほど漕ぐはめになった。
公園の前で少し休憩をした。「ミルクの郷」という観光牧場で、
牛の匂いが漂っていて、のどかで、ソフトクリームがうまかった。
http://instagram.com/p/n-v4CTCwof/
モエレ沼公園は、ちょっとどうかしているほどデカかった。
空が割れて、巨大な手が出てきて何も考えずに、
山とかピラミッドとか森を作ったようなデザインで、
スーパーファミコンの「ポピュラス2」みたいだった。
http://instagram.com/p/nzOHYTCwgo/
シンボル的な山があって、てっぺんを目指したのだけど、
自転車を置いて登って戻ると倍の時間がかかりそうなので、
自転車を押して山に登ったら、倍以上の時間がかかった気がした。
http://instagram.com/p/nzQNPNCwje/
山の上では犬を連れてきている人やカップルや子どもがいて、
自転車で登ってきたぼくを珍しそうに見てきた。
わざわざ頂上まで自転車で来たってことは、
山の急斜面をこいつは自転車で下るんじゃないか、
という視線を四方から受けたのだけど、
もしそれをしたら、本物のエクストリームだ。
ゆっくり手で押して下りた。期待に沿えなくてすみません。
http://instagram.com/p/nzW9ITCwsN/
モエレ沼公園内をぐるっと自転車で回って、
再び1時間ほどかけて札幌市街に戻った。
ナビアプリで移動距離を見たら30kmあった。
横浜から新橋までの距離に相当すると知って愕然とした。
大通り公園のベンチで、パンジーを見つめた。
http://instagram.com/p/nzimGAiwoA/
あとラーメンを食べた。
旅行の荷物を全部入れたリュックが5キロくらいあって、
これがじわじわと疲労を蓄積していることに気づいたのは、
すでに夕方になった頃で、疲れ果てたので、
今晩のホテルにチェックインして、ベッドに横になって、
気付いたら40分ほど寝ていた。家か。

あまやんさんから連絡があり、
夜は合流して、北海道女子たちと飲むことになった。
おすすめのお寿司屋さんと、串鳥というお店へ行った。
どちらもうまかった。お寿司屋さんでは北海道の地酒を飲んだ。
「熊ころり」というすごい名前のお酒がうまかった。
http://instagram.com/p/n0MXgsCwmC/
北海道のお酒が5種類くらいあって、
これも全種類飲んだのだけど、よく考えたら、
というか考えるまでもなく5合で飲み過ぎた。
会はとても楽しくて、ずっと笑いっぱなしだった。
ほんとみなさん、おもしろい、道産子!
ホテルに帰ってくる記憶はあやふやで、
この日はあまやんさんと相部屋で二段ベッドで、
ぼくは自然に上の段に転がり込んで眠った。
あまやんさんが上から落ちてきたらひとたまりもない。

3日目

深く深く眠ったのか、
飲み過ぎて気を失っていたのかわからないけど、
目覚めはすっきりしていて、朝の8時だったと思う。
シャワーを浴びて顔を洗って着替えてホテルを出ることにした。
あまやんさんは、まだぐっすり眠っていた。
http://instagram.com/p/n1rrGciwtM/
これまでの教訓を活かして積極的に電車を使うことにした。
地下鉄の東西線に乗って、二十四軒駅へ行き、
札幌市中央卸市場の場外市場へ行った。

日曜だったので市場はやっていなかったけど、
お店は開いていてカニなどが売られていた。
適当な食堂を見つけて入って海鮮丼を注文すると、
具がたっぷりの丼が出てきて、醤油をかけて、
ガツガツかき込んで、大変満足した。
二日酔いのときの塩分のうまさって神懸かっていますね。
http://instagram.com/p/n1rNAMiwsX/
そのあと地下鉄で大通駅まで行って、
路面電車で中央図書館へ行こうと思ったら、
反対方向に乗って札幌駅に着いてしまった。
これなら地下鉄を下りなくてよかった。
路面電車を待つスペースはおどろくほど狭くて、
そこに立っていると、
間違ったことをしているのではと不安になるほど細い。
あまやんさんだったら、電車がお腹をかすめると思った。

札幌駅に戻って、そういえばあの時計台を見ていなかったと、
時計台まで歩いて見学。それから横の珈琲店で休憩した。
http://instagram.com/p/n1rQ1Diwsc/
駅の南側はだいぶ歩きまわったので、午後は北側へ行くことにして、
北側には何があるかというと北海道大学があった。
その前に、北海道大学近くの
カレー食堂「心」でスープカレーを食べた。
http://instagram.com/p/n1-_35CwsD/
ジャガイモやニンジン、レンコンなど野菜が
ごろごろと入っていてボリュームがすごい。
ほろほろになるまで煮こまれた鶏の大きな脚も、
それらに深く強く浸透しているスープもうまくて、
うめえなあ、と口に出してしまう。
最近、思ったことが自然に口から出る、老化か。


北海道大学は、大学というより、巨大なテーマパークみたいで、
老若男女が思い思いに散歩やサイクリングやジョギングをしたり、
池の畔で桜を眺めたり、子どもが小川で遊んだり、
カップルが仲良く座っていたりして、すごくよかった。
自然が豊富で、歩いているだけで癒やされてくる。
http://instagram.com/p/n2DjiFiwhf/
図書館で1日利用券を出してもらって中に入ると、
とても静かで、ここも老若男女が勉強したりしている。
本の種類はさすがに大学だけあって専門的で豊富で、
なんかもう感無量です。入学したい。
http://instagram.com/p/n-vsFrCwoR/
総合博物館というのもあって、ここがすごかった。
大学の歴史から、動物、恐竜、鉱物など、
貴重なものがたくさん展示されていた。
ぼくが行ったときは、イザベラ・バードという
旅行家であり作家でもある女性に関する展示を開催中で、
この展示がすごくよかった。
イザベラ・バードの紀行文の翻訳をしている
地理学者の金坂清則先生がキャプションなどを書いていて、
さらにご本人が説明をしてくれる時間帯で、うわーっとなった。

旅行記を読むとは
「そのもとになった旅を読み、
旅する人を読み、旅した場所・地域を読み、
旅した時代を読むこと」
である。

という金坂先生の言葉がすごく響いた。
http://instagram.com/p/n2A9uViwun/


夕方にあまやんさんと合流して、
札幌から快速エアポートで空港まで移動して、
21時発の飛行機で、羽田に帰ってきた。
3日間とは思えないほど濃密な時間で、
1週間ほどいたような気持ちがした。
北海道へ行ったといっても、札幌だけなので、
次は他のエリアにも行ってみたい。
みなさん、ありがとうございました。

連休のときのこと。買ってよかったものなど。

4月末から月・水・金と1日おきに会社へ行って、
そのあと4連休のゴールデンウィークだった。
飛び石連休のあいだは会社に人が少なく、
電話もほとんどかかってこなくて静かで、
夏休みの登校日みたいな感覚でのびのびしていた。


休みの日は普段10時頃まで寝ていたのだけど、
この頃は早寝早起きが習慣化したみたいで、
7時には自然に目が覚めてその後も眠くない。
1日が長く、朝風呂に浸かって読書をして、
昼からジムで運動、夕方から飲みに行ったりして、
有意義にすごした。よかった。


よかったといえば、買ってよかったものがあって、
ブルーレイディスクレコーダーを買ったのだ。

入門者向けのシンプルでコンパクトなもので、
HDDに40時間撮れて、いっぱいになったら、
ブルーレイにコピーしてHDDを空けるのだけど、
まだいっぱいにならない。
「タモリ倶楽部」と「世界ネコ歩き」と
NHKのドラマの「ロング・グッド・バイ」と、
BSの「SHERLOCK」を撮って見ている。
http://instagram.com/p/nDU1v6Cwut/


あとパイロットのエラボーという万年筆を買った。
高いから迷っていたのだけど、とてもよい。
力を入れずにさらさら滑るように書けるし、
インクの濃淡もきれいで、超いい。

パイロット万年筆 エラボー ブラック 細字軟(SF) FE-25SR-BSF

パイロット万年筆 エラボー ブラック 細字軟(SF) FE-25SR-BSF

http://instagram.com/p/nkyJZOCwo_/
ペンと紙ブームが来ると思う。
ペンならパソコンを立ち上げたりエディタを起動せずに、
すぐに入力できるというか同時に出力できるからすごい。
プリンターもバッテリーもいらないし、軽い。
ペン、すごい! なにこれー!


猫のクッキー型を買ってきて、クッキーを焼いた。
http://instagram.com/p/nPxIK6CwgL/
http://instagram.com/p/nPxceDiwga/


あとそうだ、会社の同僚のNさんとKさんと、
三田を散歩して古墳を見て、東京タワーの展望台まで
階段で上って下りて、焼き鳥を食べたのだった。
http://instagram.com/p/nvDZUMCwpV/
Kさんとは、また別の日にSさんと3人で、
鎌倉を歩きまわったのだった。どちらも楽しかった。
http://instagram.com/p/nvDdAAiwpa/

物忘れがはげしい

「どうなるんだろう……」
と呟いて何のことか忘れている。
何かが今後どうなるんだろうという不安と、
それについて考えなくてはという焦りだけが残っている。
その肝心な「何か」を忘れているのだった。
つい数秒前までそのことについて考えていたのに。


考える対象を忘れているのだから、
もはや不安がることはない。というか不安になりようがない。
例えば、さっき食べたものが腐っていたような気がして、
いま胃の中に収まっているのだけど"どうなるんだろう"とか、
気がかりな仕事があって、それを進める手立てが見つからず、
このまま行くとプロジェクトは"どうなるんだろう"とか、
そういった対象があるから、未来を不安に思えるわけだが、
対象を忘れているのだから、どうなるのか元からしてわからない。


だったらもう心配することはない、と思えるかというと、
もちろんそんなことはなく、思い出したらふたたび、
「どうなるんだろう」の続きから向き合って悩むことになるし、
それならなるべく早くから考えておいた方が安心する気がする。
不安になれないことが不安になる。思い出せなくて焦る。


そうこうしているうちに、降りるバス停の名も忘れていて、
スマホの乗り換えアプリを起動しようとすると、
Twitterのメッセージマークが目に入り、
あ、と思ってそちらを見て、どう返事しようかなと思いつつ、
他のメッセージを見ていると、
「そうだ、あれ買おうと思ってたんだ」
と脈絡なく欲しかったものを思い出し、
amazonのサイトにアクセスして表示を待つ間、
facebookを見ておこうとお知らせを見ていたら、
買おうとしていた物を忘れている。
まずいなと思ってスマホをしまって、
はあ、まずいまずいなんてバスの電光掲示板を見ていたら、
そうだバス停を調べようとしてたんだとスマホを取り出し、
ああこれこれ、と思ってポケットにしまう。


「カルダモン」


という言葉が急に浮かんでくる。おどろく。
これから行こうとしているカレー屋の
スープカレーに大量に入っている香辛料の名だ。
すぐに出てこなくていい言葉ほどいきなり出てくる。
カルダモンという言葉が実際に欲しいときには出てこない。
その自信はある。必要なときのために取っておきたかった。
あそこのスープカレーうまいんだよな。
で、バス停の名前なんだっけ。
と、こんな調子になっている。


http://instagram.com/p/nXE1Auiwp_/