「企業ビジョンPRビデオ」

ライブへ何度かおじゃまさせて頂いているオガワさんより、
お酒の席で、
「『企業ビジョンPRビデオ』を作るので、出演して」
という依頼を受けたのは、3月末のことでした。
「どうもありがとうございます」
と詳細も聞かず、快諾したのでした。
これも宇宙からのメッセージだと思ったからです。


数日後、広報のKさんより
「撮影のため、新木場の○○スタジオに来てください」
というメールが来て、驚きました。
出演といっても、社内で数分チラッと
撮影するだけだと思っていたからです。





新木場のスタジオは



ハウススタジオという形態で、東京湾が一望できる
超高級住宅的な、モデルルームのようなところでした。
「なるほど、こういう所でドラマの家のシーンを撮影をしているのか」
と思いました。
撮影の前に、広報のTさんとKさんが、
絵コンテを出して、僕が何をするのかを説明してくれました。


ストーリーは、だいたいこんな感じでした。

アメリカに住むジョージという男性が、
地図のサービスを使って、日本に遊びに来ます。
ジョージが楽しかった旅行のことをブログに書くので、
そのブログの影響を受けた、日本人が旅立ちを決意します。


この日本人が僕で、Tさんが言うには、
「ジョージは、アメリカのカッコいいビジネスマンで、活動的な人」
なので、しーなさんで、そのコントラストを演出したい。
みたいな雰囲気でしたが、それって裏返すと、
「しーなねこは、日本のカッコわるいオタリーマンで、消極的な人」
ってことになるのでは?と感付きましたが、ニコニコしました。


ビデオのプロデューサーの方とご挨拶すると
「おお、あなたが人気者のしーなさんですか」
と言われました。どうやら、オタリーマン的な部分は
そっとしておくという方向で、まとまっている感じでした
(人気者でもない)。





撮影が開始されました。

僕がカメラの前に座って、監督がモニターでチェックします。
「あと5センチ、右にお願いします」といった細かい調整の後、




「もっと、貧乏くさくて、マニアックな感じに!」




と監督が言うと、スタッフの人たちが、
カップラーメンやヨーグルトのゴミや、
床にマンガをばら撒いたりして、生活感を出してきました。
周りを見ると、僕のセットだけ、畳が敷かれ
DVDが散乱して、壁にグラビアが張ってあるといった、
オタリーマン丸出しの状態になっていました。


「だったら最初から、こんなきれいなスタジオ使わんでも」


と思いました。
「しーなさん、すみませんね、勝手にキャラ作っちゃって」
と監督に言われましたが、
「いえ、実際こんな感じです」
と認めざるを得ない点も、多々ありました。




ひとつの方向から5回ずつ、それを4方向から撮りました。
マイクを付けて音声だけ取ったりもして、
15秒くらいのシーンを取るのに、1時間ほどかかりました。





緊張はしませんでしたが

疲れました。僕の後に、撮影をする外国人モデルさんに、
「へもいっ子ステッカー」をプレゼントすると
へもねこのポーズをして、よろこんでくれました。
いいひとでした。


プロデューサーの方にクルマで駅まで送って頂いて、
会社の終業時刻になったので、
その日は合コン的なものへ行ったのでした。


「今日は撮影がありまして!」


などと撮影現場の写真をお見せして、
「すごいですね」などと言っていただき、
はい。満足しました。





それで、今日は

全社員が目黒雅叙園に集まって、
全校集会みたいなことが行われたのですが、
その中で「企業ビジョンPRビデオ」が大画面で放送されました。


ビデオの最後に僕が出たときは、
恥ずかしくて、逃げ出したい気持ちになりました。
どれくらいの方が気付いたのか、分かりませんでしたが、
終わってから、何人かの方に「ギャラもらった?」と聞かれました。
友情出演ということなので、ノーギャラです。


貴重な機会を与えてくださった関係者の方々、
ありがとうございました。