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びしょ濡れで帰ってやりました

帰り道、駅から家までの徒歩10分間は、
雨が降っていても、傘をささない主義なのです。


なぜなら、家に帰ったらすぐに洗濯機に服を入れて
風呂に入るためです。今日はけっこう強い雨でしたが、


びしょ濡れで帰ってやりましたよ!


東海道線が満員で、ガラスが曇って、
蒸し蒸しして、もうどうにも我慢の限界に近かったので、
なおさら、雨に濡れて帰るのがよい。


額に雨粒が落ちて弾けるのは、とても気分がよいです。
あれです、この前、飛行機から雨雲を見下ろしたのですが、
あんなに高い所から、落ちてくる水の粒です。


その一粒、一粒をおでこに受けるたびに、
意識は、宙へ上がって上がって、
しまいには、雨雲の上に飛び出します。
そこには、しーんとした、月の明かりだけのある夜空が
涼しく、青く、音もなく、広がっているのです。