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「そうだ、しーなさんに聞いてみよう。」その12

【 たぬきさんより 】
しーなさん、はじめまして。
結婚する予定のある女子です。


すでに同居して1年弱になりますが、うまくやっています。
彼のご両親にもかわいがっていただいています。
順風満帆です。


ただ、わたしはまだ、結婚ということが、ぴんときません。
若いとかいうこともなく、まぁまぁの年です。
今まであまり結婚願望がなかったことも関係しているのでしょうか。
日取りまで決まったこの期におよんで、「まじで!」とか言いそうな感じです。
しーなさんは、結婚ってどんなものだと思いますか。


はじめまして、たぬきさん。
ご質問ありがとうございます。


僕は、結婚したことがないので分かりませんが、
結婚は、大抵の場合、魂の死だと思ってます。
宇宙を閉ざして、生活に入って、家族を養って、
家やクルマのローンを払って、子供を育てて、ゴルフして、
よう分からんくなって、魂は飢え死にするのでしょう。


魂の飢えを麻痺させるのが、愛みたいなもので、
配偶者への愛、子供への愛、そういう幻想が、
魂の飢えによる苦しみを、忘れさせてくれるでしょう。
それが世間で言われている「幸せ」なのではと思います。


というのは、違いますかね。
魂とか宇宙とか言ってますけど、何ですかそれ。
と聞かれると、僕もよく分かりませんが、
僕らの世界を創り出している、
「あれ」があるのが宇宙ですよね。



そして、宇宙に向かうプロセスの中で、
「あれ」を見ることができるようにするのが魂で、
また、見た「あれ」を表現することで、
魂は栄養を得るのではないでしょうか。


その繰り返し、つまりは、魂を育むことが、
真理とか、芸術の追究なのではないでしょうか。


魂はどんどん大きくなって、欲張ってきますよね。
そこでどうバランスを取るかだと思います。
それがすごく巧いと、結婚をしても、
魂を死なせずにすみますし、もともと魂が小さければ、
結婚によって何も変わらないと思います。




というようなことを考える人が大勢いたら、
人類はとっくに破滅しているので、
僕の言うことは、適当に受け流してください。
ところで、僕の魂はずっと空腹です。




ご結婚おめでとうございます!