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走る。勝手にエントリー効果。

朝、携帯を見ると、まいこもりすさんから
「エントリーします!」というタイトルの
メールが来ていました。

EKIDENカーニバル2010東東京大会in北区荒川
ロングの部にエントリーします。
しいなさんは10キロ
おのしゅうさんは5キロお願いします。


しいなさん、
誰か5キロ走れるイケメン男子はいませんか?
わたしたちのチーム一人足りません。


大変なことになりました。
一〇キロなんて走ったことありません。
それに、おのしゅうさんも参加することになってる。
とりあえず駅伝の公式ページを確認すると、
ショートの部だと五キロらしいので、
こう書いて返信しました。

ショートの部にしませんか。


おのしゅうさんも、

本番に向け研鑽を積むのはやぶさかでないですが
スモールステップ理論とでもいいますかなんといいますか、
わたしもショートのほうがいいように考えます。
ただ決定には従います。やれるだけ頑張ります。


と、同意してくれたのですが、最後の
「ただ決定には従います」
の部分が甘いと思いました。
それに対する、まいこもりすさんの返信。

ショートの部なんて
女子供がエントリーするもの
ですから


その後、何も言えなくなったのですが、
きっと、まいこもりすさんのことなので、
ロングの部でエントリーしたのでしょう。
おのしゅうさん、諦めましょう。
あと「5キロ走れるイケメン男子」を募集しますが、
僕としては「5キロ走れる元気で明るい女子」に
来て頂きたいと思います。一緒に走りましょう!



ということで、

会社帰りに、さっそくジムに行って、
一〇キロとはどれほど過酷なものだろうと、
ルームランナーで一時間走ってみました。


スピードは時速九キロに設定。
で、三〇分走った時点で、汗がだらだら出て、
完全にバテバテになってしまったわけですが、
ここで四キロ地点なのです。ということは、
あと残り六キロというわけで、ああ、無理、無理。
やはりショートの部にしてもらおうと思ったのですが、
なんということでしょう、四〇分超えた頃でしょうか、
頭の中が空っぽになり、


「あれ?ところで、僕は何が辛いのだ」


という気持ちになり、よくよく自分に意識を集中させると、
足は特に痛くないし、呼吸も別段苦しくない。
そうなると、なんでバテてたのだ。




そうだ、気のせいだ!!




と淡々と走りきり、
走行距離は九キロになっていました。
自分でもびっくりしました。一〇キロ行けるのでは。
シャツを絞ったら、ペットボトル一本分くらいの
汗が出て恐くなりました。



それにしても、

この「勝手にエントリー」効果はあなどれないです。
エントリーがなかったら、こんなに走らなかったでしょうし、
先日は「文学フリマ」にエントリーして、
みんな小説を書く意識が高まりましたし、
そういえば、漫才のM−1グランプリも、
イッセイ氏には日付だけ聞いて、
勝手にエントリーしたのでした。
これもまさか準々決勝まで行って、
若手漫才師憧れのルミネの舞台を
踏めるとは思わなかったですし、練習ゼロで。
そう考えると、「勝手にエントリー」の効果はすごい。


どんどんエントリーして、追い詰めて、
予想もしない可能性を開いていきましょう。