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小沢健二さんのコンサート「ひふみよ」へ行ってきた。

十三年ぶりの全国ツアーらしいです。
場所は神奈川県民ホール。十八時半開演。


(公演の内容を書いているので、
これから見るのでネタばれがあれな方は、
読まない方がよいと思われます。)




暗闇のまま『流れ星ビバップ』が始まって、
しばらくずっと真っ暗でした。
スポットライトの中に小沢さんが登場して、
闇にまつわる物語の朗読を始めました。


それから懐かしい曲を数曲やっては、
間にお話の朗読がありました。新曲もありました。
お話は紙に書いたものを読み上げるもので、
毎回五分くらいずつありました。


会場は女性がとても多くて、曲のイントロ部分で、
大興奮して「キャーキャー」絶叫していました。
僕は三階の席でしたが、周囲の人は皆立ってました。
僕は足が疲れるので座って聴いていました。
皆、歌詞をすべて覚えていて合唱みたいになって、
僕もほとんど歌詞を暗唱できて口ずさんでいました。


十数年前の曲はどれも懐かしくて感無量でした。
朗読されるお話もおもしろかったのですが、
これを観客の方々はどう聞いていたのか気になりました。
お話の内容は、資本主義やグローバリゼーションや
体制への批判的な内容で、思想的な色が強かったです。
曲を始めるときに「ワン・ツー・スリー」と言わずに
「ひー・ふー・みー」と言ったり、
歌詞の英語の部分を日本語に言い換えたり、
『シッカショ節』という日本の盆踊りで流れそうな
新曲があったり、とにかく世界が米国中心なのを
少し考え直そうと勧めているような印象を受けました。
小沢さんは本気で世界平和や人類の大願成就を
願っているのだなと思いました。


ところで、僕がブログに書いてた「MMK」というのは、
すごい昔にテレビで小沢さんが「MMKです!」と
豪語していた時にインプットされたもので、
小沢さんは、MMKになってセレブになって、
たくさんの人を惹きつけて、ためてためて、
思想的なものをどかんとぶつける感じの、
見事な戦略だと僕は思いました。かっこいい。


貧富の差について語ったり資本主義を批判したあとに、
『カローラ2にのって』や、「プラダの靴が欲しいの」で始まる
『痛快ウキウキ通り』を歌って笑いを起こしていました。
二時間半以上ありましたが、あっという間でした。
楽しかったです。


で、あと少し気になったのは、今の観客は
小沢健二さんに何を求めているのだろうなということです。
昔のような作品が聴きたいのか、だったら作るのだろうか。
思想的な価値観を共有できるのだろうか。
今後どういう展開になるのだろう。
とか、そういうことを考えていました。


全体的に楽しかったので、よい一日でした。