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耳鼻咽喉科へ行ったりした。

川崎市の計画停電のからみで、
木金が休みになって、土日が出勤になりました。
で、今日は御茶ノ水の耳鼻咽喉科へ行きました。


僕の顔の上顎洞という場所、ほっぺたのあたりに、
嚢胞(のうほう)という、肉の風船のようなものが入っていて、
それが何かの調子で膨らむのかわかりませんが、
たまに、うずくのです。
しばらく平気だったのですが、地震があってから、
嚢胞のある顔の左半分がうずいて、
静かに痛かったのです。


嚢胞がほっぺたの中にあるということは、
五年ほど前にわかったのです。
仰向けに寝ると、そこが痛むので、
最初は歯医者に行ったのです。レントゲンを撮ったら、
ピンポン玉のようなものが入っていて、
なんだこれはと紹介状を書いてもらって、
評判のよい病院でCTを撮ってもらって、
上顎洞嚢胞と診断されました。


なんでこんなものがあるのかは、
僕の予想ですが、小学生の頃にUFOをすごい間近、
民家の屋根あたりの高さで目撃したのですが、
そのときに埋めこまれたものだと思っています。


それで、これが痛いってことは、
その嚢胞が炎症を起こしてるのだろうな、
または宇宙人が埋め込んだチップに、
アップデートをかけてきてるんだろうなと思って、
こわくなって耳鼻咽喉科に駆け込んだのです。
先生はさばさばした女性の先生で、
僕の鼻の中や口の中や頬をさわりまくって、
再びCTを撮ることになりました。


ドーナツ状の機械の中で、
「これで何ミリシーベルトなんだろう」と思いながら、
撮影を済ませて、写真を持って先生のところへ行ったら、
先生が驚いた声をあげました。


「ないよ、しーなさん!」


嚢胞がすっかりなくなっていたのです。
先生は「久しぶりにこんなきれいな写真を見た」と
言っていました。たしかにピンポン玉みたいなのが、
消えていました。
「なくなることって、あるんですか?」
と聞くと、
「中が水とかだったら割れて消える」
という話でした。しかし、代わりに、
右側の上顎洞に豆みたいな小さなポリープがありました。
僕は、ああ、なるほど、宇宙人がチップを改良して、
小型化に成功したんだなと思いました。


といっても、じゃあ痛いのはなんなんだとなって、
まだ左側に、なくなったとはいえ、
膿んでいるかもしれない箇所があるので、
化膿止めをもらいました。それを飲んで様子をみるそうです。
もし化膿が原因でなければ、顎関節症かもしれないそうです。


いずれにしても、上顎洞のピンポン玉が、
すっかり消えてなくなったことには、安心しました。
そして、僕はここ数年間ずっと、
ここにピンポン玉が入っていると信じていて、
時々、それがうずいていると思っていたのですが、
つまりは、存在しないものを理由に痛がっていたのか
と肩透かしを食らったような気持ちになりました。
見えない敵と戦って、一人相撲をしていたような。


ところで、僕のよくないところは、
被害妄想と劣等感があって、怒りっぽいところです。
それも治したいと思いました。