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ゴールデンウィークのこと。仙台・宮城旅行のこと(後編)

前の日記のつづき。
リアル桃鉄 in 仙台のあと、鳴子温泉に行ったのだ。
松島から一時間半電車に揺られて、着いたのは八時。
疲れてぐったりしていたけど、電車から出てすぐに、
硫黄の匂いがして、温泉街に来たという気持ちが高まって、
うおーっとなる。

駅前にこけしのイラストの看板があって、
駅舎を出ると、もう暗くてよくわからないのだけど、
鳴子の温泉街のあちこちにこけしの気配がして、
常にどこかからか、こけしの視線を感じた。
宿は風情のあるきれいな宿で、とても気に入った。
この宿は前々日の夜、よしけんさんと飲んでる間に、
イッセイ氏が流れるような手際でネット予約をキメた。

宿の受付も、こけしだらけだった。
こんなにあると、ちょっとこわくなる。
部屋に入って荷物を置いて、すぐに温泉に入る。

リアル桃鉄で「萩の月カード」が出て、
黄色くて丸いものを手に入れろということで買った、
ホイッぷるをさっそく使う。女子力UPというのが気になる。

温泉はだれかと一緒になることはなくて、
いつも貸切状態だった。で、湯の素晴らしいこと。
お寿司屋さんと、よしけんさんが推していただけある。
鳴子温泉はツルッとしていて、トロっともしている。
包みこんでくれるようなやさしいお湯で、
おだやかでやさしい気持ちになってきた。
いやあ、遠かったけど来てよかった。

それから夕食。これが、たいへんうまかった。
どれも地元でとれた食材を使って作られていて、
ひとつひとつ素材の味に深みがあって、感動した。
仙台に来てから、うまいものばかり食べてたので、
仙台ってうまいものしかないのではと思うほど。

うまい……、うまい……、と黙々と食べる。
辺りはものすごい静けさ。クルマの音もしない。
部屋にもどると、布団が敷いてあったのだけど、
広めの部屋なのに、ふたつの布団が隅に寄せられて、
やけに密接していた。
しかも照明が枕元のだけになっていて、


ムーディーになっていて


気まずい感じになった。

あわてて電気をつけて布団を離した。
横になって、テレビを見て、iPhoneをいじっていたら、
イッセイ氏が食べすぎにより腹痛を起こしたらしい。
リアル桃鉄中あまりにも空腹で、
急に満腹まで食べたからおかしくなったようだ。
気づくと、イッセイ氏は眠っていた。
まるで体調の回復に努めるかのように。

そういえば、イッセイ氏が温泉に入っている姿を見たとき、


落武者が秘湯で傷を癒したという伝説


のようなものが浮かんできたのだった。
この寝姿も、刀折れ矢尽きた落武者が、
休んでいるようにしか見えない。
そういうことをTwitterに書いたら、
よしけんさんからコメントがあった。

源義経が平泉(岩手県)に逃げる時に
鳴子に寄ったとの伝説があるようなので、
まんざらではないかも知れませんね。

そうか、イッセイ氏に


源義経が降りてきた


のかと思って、
納得した。このまま朝までイッセイ氏は起きなかった。
ぼくは、しばらくごそごそ起きて、
寝る前にもう一度温泉に入って寝た。


五月一日

朝、うまい朝食を食べてから、
宿の若女将さんに教えてもらった豆乳プリンを食べる。
少し歩いたところにあった。


神社へもお参りした。
ここ数日で五回くらいお参りしている。


そのあと、うなぎの湯へ行くことにした。
鳴子温泉のひとつ隣の中山平温泉にある。
中山平温泉周辺は、気分が暗くなるくらいに、
何もないところだった。
駅前にSLがあったが、ボロボロになっていた。

駅から二十分くらい歩いて、ようやく
しんとろの湯に着いた。この辺り一帯の温泉は、
ぬるぬるする泉質だから、うなぎの湯と言われている。

しんとろの湯は、鳴子温泉よりもさらにぬるっとして、
不思議な感覚だった。長く入っていたかったけど、
温度が高めですぐに出た。ぬるぬるしてるにもほどがある

電車が一時間に一本あるかないかなので、
時間つぶしに歩きまわる。ダムの下流にあたる川に
かけられた橋が高所恐怖症にはとても恐かったのだけど、
その恐さを写真で表すのはむつかしい。


電車に乗って、ふたたび鳴子温泉駅にもどると二時。
仙台までいくバスを待つ。また一時間くらいの待ち。
ところで、仙台と鳴子温泉の往復にはバスがとても便利だ。
鳴子温泉の人たちが、


みんなそう言ってた。


電車と同じくらいの時間で行けて、しかも安い。



昼にかしわうどんと、山菜の天ぷら。うまい。
山菜は「おまけしときますね」と付けてくれた。
松島の牡蠣に続き、二回目のおまけ。
そして、またもイッセイ氏にはおまけはない

それから、鳴子名物「栗まんじゅう」ね。
餅がつきたてみたいにやわらかくて、
ふっかふかだったし、栗もうまかったなあ。

時間がありあまってたので、顔ハメもする。こけし

イッセイ氏は義経。やっぱり吸い込まれるように
イッセイ氏の顔は、義経の顔ハメに収まった。
まるでシンデレラの靴みたいに。

そして、足湯。

からのバス。


仙台駅についたら、すぐに新幹線で帰りますか、
と話したりもしたのだけど、本格的な牛たんも、
ずんだ餅もまだ食べてない!と、
ぼく特有の強迫観念みたいなものが出て行くことに。

まずは、土井晩翠先生の家。

クリームのようにやわらかい、ずんだ餅のお店。

こちらもTwitterでおすすめしてもらったクッキー屋さん。

最後に牛たん定食。頭が狂うくらい、うまかった。


お土産を大量に買って、
七時すぎのやまびこに乗って帰りました。
思い残すことは、なにもありませんってくらい、
徹底的に食べて買って観光した、仙台・宮城旅行でした。
いやあ、満喫した。



お土産。

鳴子で買った無地のこけしに着色して、
「しーなねこけし」を作ったのだった。