力を抜いて生きたいものです。

このごろ、力を抜くことを心がけている。
力を抜いたら、うまくいく気がしている。
でも力が抜けずに、たいてい緊張している。
緊張すると、固まってしまって何もできなくなる。
どうしてそうなるのかを考えたりしている。


努力しない生き方 (集英社新書)

努力しない生き方 (集英社新書)

雀鬼と呼ばれる桜井章一さんの本。
二十年間、麻雀で負けたことがないらしい。
その極意のひとつは、勝とうとしないことだそうだ。
努力もしない。

私にはこれまで「努力した」という記憶がない。
小さいとき、親は「努力しろ」ということを言わない人だったし、
先生からそう言われたときは違和感を覚えて素直には従わなかった。
そのせいか、昔からわざわざ努力するという形に
自分を押し込んだことは一度もない。
麻雀だって「頑張った」という思いはまったくない。
「努力」して上手くなったという感覚がまったくないのだ。
これをこういうふうにすれば面白いなとか、
こんなふうにやれば上手くいくんだなとか、
ただ、そんな感覚で麻雀の牌をいつもいじっていた。
歯を食いしばって練習したなんていうことはなかった。
勝負を離れたところで難事がふりかかってきても、
精一杯努力してそれを乗り切ろうということはしなかった。
むしろ自分がどこまで可能性を持っているか試してやろうと、
挑むような気持ちで向かっていった。そうしているうちに、
それは遊びのような感覚になっていくのである。
つまり、麻雀にしろ、何にしろ、そこにあったのはいつも
「努力」でなく「工夫」だったと思う。
「工夫」があれば何事も楽しくできるのだ。
「努力」をしようとすればかならず余計な力が入る。
練習して上達を続けるには力が入っていてはダメだ。

『努力しない生き方』 (集英社新書)桜井章一(著)


たまたま、というか、そういう感覚を強めたいのか、
力を抜くこと、楽しくやること、遊ぶようにすること、
が実はいいんだぞという本や言葉にたびたび当たるのだった。


響きあう脳と身体 (木星叢書)

響きあう脳と身体 (木星叢書)

どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか

どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか

みうら:
単純に、あまり人の意見を聞いてこなかっただけかもしれない(笑)。
漫画を出版社に持ち込んだりしたときも、
「漫画が上手くないのになんで描くの?」って自分で思ったし、
相手からも言われたけど、「好きだから仕方ない」ってごまかしてきた。
美大を目指したときもデッサンなんて全然できなかったけど、
考え直したほうがいいって一回も思わなかった。
それって自信じゃなくて、やっぱり「好きだから」だけなんだよね。
それは現実的な考えじやないかもしれないけど、
大人のアドバイスをちゃんと聞く耳があれば、
逆にもっと不安になってたよ。
リリー:
それって結局、他者と比較してるからそうなってしまうわけですよね。
実際、自分の好きなことをやり続けてる人つて、
結構みんな食えてるんですよ、実は。
ただ、若いときのほうがバランス感覚がいいっていうか、
大人に毒されてるから、いろんな人を見たり会ったりして
勉強しようとかって言いますよね。
でも、そんなことしてたら絶対にバカになりますよ。
だって、ほとんどの大人はバカなんだし、
若いヤツに一生懸命話してる大人は説教したいだけか、
ヤリたいだけのどっちかでしょう。人に会うということは、
あくまでそこから「ヒント」だけ得られればいいわけで、
その人から直接何かを教わる必要はないと思うんですよ。
それなのに、今の若い子たちは「新しいことをするために
たくさんの人の話を聞きたい。人に会うことが財産」とかいって、
必死こいてゼーゼー言ってるわけですよ。
でもそれって、「お前は営業マンか」ってことじゃないですか。
若いときにそんなことしても埋没するだけなのに。

『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』(扶桑社)
みうらじゅん(著)、リリー・フランキー(著)


はたらきたい展。」とかDeNA南場さんの講演とかもそうか。
我慢をして努力をすることが大切だというのは、
たしかに根強い価値観だし、
我慢をして努力をしてきた人にとっては、
楽に生きたほうがいいなんてことは、
自分のしてきたことを否定されるようなことだから、
腹が立ったりするのだろうけど、なんかあんまり、
力んでやると、よけいダメになる気がする。


好きなことは、ずっとやっていられるので、
遊ぶみたいにして続けていたら、いつのまにか生活できていた。
そういうふうになりたい。
ぼくもできるものなら、我慢や努力をして、
頑張りたいと思うのだけど、なんかできない。
かなしくても、やりたいことしかできないし、
できることしかできないんだと思う。


命をかけて遊ぶみたいに、たのしくて楽なことを、
追究していったらどうなるのだろう。
なるべくそういう方向で、自然にしていきたい。
できるだけ、たのしくなるように工夫もしたい。
よくわからなくなってきました。
ねる。