自転車をいただいて30キロ走ったり、30Tへ行ったり、ビール。

自転車をこぎたくてしょうがなくなって、
なんでそうなったのか忘れたけど、
自転車があればジムの往復も、映画に行くのもすぐだし、
一時間ほどかければ由比ヶ浜まで行って海水浴できるし、
夏というのもあるのだろうな。テンションが上がって、

どなたか乗ってない自転車があったらぼくにください。

とつぶやいたら、すぐにもらえることになった。


そして、日曜日。朝の十時に待ち合わせ。
自転車をくださる夫妻が待つ大井町まで電車で行った。
待ち合わせ時間をすこし回ったころ、
寝起きと思われるIさんが、みどりの窓口の前に、
自転車を押して現れた。Iさんは会社の同期で二児の父。
お父さんからしか出ないオーラが全身から出ていた。
ぼくは突然、自分がいつまでも青春のように、
神経をヒリヒリさせていることを恥ずかしく思った!
そして、自転車をいただくとお礼を述べ、
ただちにヤマダ電機LABIを背に、シャーッ!と、
第一京浜に当たるべくして滑りだしたのだった。

すぐさま路に迷い、よくわからない路地に入り、
うろうろしている間に再びIさんと遭遇したら恥ずかしいと、
走り回っていたら、さっき背後にあったヤマダ電機LABIが、
正面に見えてきて、何度も東芝病院の敷地に入りそうになり、
帰巣本能が壊れた鳥のようになっていたのだけど、
いったん落ち着いたら立会川に当たって、活路が開けた。


ここからは一本道になる。川崎まで行って、
そこからまた横浜へ、ペダルを踏み続ければいい。

しかし、なめてました。30キロという距離を。
なぜぼくは、日中もっとも暑い時間帯に走ることになる、
時間設定にしたのだろう。水筒の水は底をつき、
腕は日焼け止めを塗ったのに、すでに赤くなっている。

ハトがこんな形になってしまうくらい暑い。


不平を言っていてもしかたないので、こぐ。
多摩川を渡り、川崎。鶴見川を渡り、横浜。
帽子をかぶっていると日除けになるのだけど、
頭の周囲が熱を持ったままになってクラっとするので、
定期的に帽子を脱いだり、ペットボトルで冷やしたりした。
こぐこぐこぐ。途中で前輪の空気が抜けてしまい、
自転車屋さんに直してもらおうとしたのだけど、
どこ行っても三時間は待ちますよと言われて、
空気入れを借りて空気を入れたら、
それ以降は大丈夫だった。よかった。

桜木町から鎌倉街道を一直線。途中で海鮮丼を食べた。

スタートから三時間半。無事に家に着いた。
自販機でペットボトルを五本も買って飲んだ。
強い達成感に満たされて、ぼくの夏休みは終わった、
とすら思ったけど、まだ七月なんだよな。
自転車ありがとうございました。


シャワーを浴びて涼んで午後二時。
そういえば「30T(サーティー)」という、
Tシャツ展が吉祥寺でやっていることを思い出した。
友人の中田舞子さんが参加していて、
行くなら今日しかないと思って行くことにした。

おのしゅうナイトでの中田さん


さっそく自転車に乗って最寄り駅まで行く。
全然疲れないし早い!フォー!となって駐輪場に停める。
そしてそのまま電車、湘南新宿ライン
自転車で走ってきた道をあっという間にさかのぼる。
新宿で乗り換え、中央線快速。一時間ほどで着いた。
電車内ではずっと寝てた。なんだ、ぼくの移動量。

会場の「吉祥寺リベストギャラリー創」は賑わっていて、
見たことのある漫画家さんがいて、わーっとなる。
大盛況みたいで、外に行列ができていたり、
品切れになったTシャツもあった。日々補充しているらしい。
それにしても、浦沢直樹さんや一流のクリエイターたちと
肩を並べている中田さんって、すごい人なんだなと思った。

中田さんのシャツ(ゾンビの)はカッコよかったけど、
着る勇気が出なかったので、いしかわじゅん先生の
ミミ正Tシャツを買った。かわいい。
ギャラリーを出たら、土砂降り。
都内あちこちで突然の豪雨になっていることが、
Twitterのタイムラインから読み取れた。


帰ろうかと思いつつも、ビール飲みたいと思っていたら、
イッセイ氏が秋葉原にいるらしいので、東京駅で飲むことに。
合流して、東京駅のKITTEの方を歩いてみたけど、
なんか違うので、結局、有楽町の古い居酒屋に入る。

イッセイ氏と「誰か来ませんか」と呼びかけたけど、
誰も来ることはなく、見た目が竜王戦みたいになる。
ビールばかりけっこう飲んでしまって、少し反省。
いろいろ愉快に話して、横須賀線に乗り換えて帰ってきた。


充実した長い一日になった。