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「村上さんのところ」を読んでいる

『村上さんのところ』を読んでいる。
小説家の村上春樹氏が、読者や読者じゃない老若男女から
送られてきた500近い質問に、真剣に答えている本。

村上さんのところ

村上さんのところ

小学生から老人までたくさんの質問があるのを読んでいると、
自分も同じような悩みがあったなとか、
こんな悩みたいしたことないじゃないかみたいな相談もあり、
悩みの質と年齢は、けっこう関係あるけど、
意外とないものなのだなと思った。

100問、200問と読みすすめていると、
だんだん村上春樹氏のような思考になってきて、
質問を読んだ時点で、
これは愚問だ、村上さんは軽くお叱りになるのでは、
と思って心配になる。で、実際に「そんなことじゃいけません」とか、
「あたりまえじゃないですか」みたいに軽く叱るような回答があったり、
叱ることはなく、ぼくが未熟で間違っていました、
と自分が反省したりするようなこともある。

とくにおもしろいのは、物語や創作に関する答えと、
生き方に関する答えで、なるほどなと思うことが多かった。
でも、なるほどなと思えることは、
実は自分にとってそれほどのことではなく、
なぜなら、なんとなくモヤモヤとそう思っているから、
腑に落ちるからで、本当にきちんと心に刻んでおくことは、
いま全然よくわからないと思うことなのだろうなと思った。

ぼくが40代、50代になったら、
なるほどなと思えることを早めに知れるようになりたい。
ぼくはいまはそうは思えないけど、思える30代も大勢いるはず。
何が足りないのかと考えると、経験とか観察力だと思う。
いろいろ経験することはもちろんだけど、
それ以上に観察力だと思う。経験量が多くて観察できないより、
経験量は少なくてもきちんと観察できる方が得るものが多そう。
でも、経験がまずないことにはどうにもならない。

だからといって、やたらに海外旅行やいろんな職業を
経験すればいいわけでもないのは何となくわかる。
呼吸からでもたくさんの気づきが得られる。
そんなことばかり考えて、なかなか行動しないから、
経験の幅が広がらないし、独身なんだ、ぼくは。