大学の授業でシステムダイナミクスというのがあって、
僕はこれに宇宙を感じたのです。
ジュースか何かの販売数を予測するモデルを、
先生が専用のソフトで作って、これで今年の売行きの予測をするのですが、
予想と実績が近かったように覚えています。
売行きに関わるオブジェクトを用意して、
天気や平均気温や降水量や価格や宣伝費や為替やお客さんの感情とか、
考えつくものは全部入っていて、それらとそれらが因果関係(数式)で
つながっていて、ダイナミックにパラメータが変化して、
過去数年間の実績値と整合するようにパラメータを調節しておいて、
今年のこれまでの天候とかを入れると、
これくらい売れるというのが分かるのです。
それで僕が、ぼーっとしてしまったのは
ジュースの売上げだけでなく、全人類と世界中のいろんな要素が、
オブジェクトとして、パラメータとして、こう因果関係で結びついて、
できているという実感で、頭が真っ白になる感じがしました。
今の技術では、全人類と世界中のいろんな要素を、
計算することはできませんが、百年後にはどうなるか分かりません。
僕の妄想ですが、今、発した一言や行動が、その発した人にとって、
どのような影響を及ぼすかが即座に分かる仕組みが
できるのではないでしょうか。
誰かに「えらい!」と言うか「バカ!」と言うかで、
人生にどれだけの変化が起きるかが
即座に計算されて出てくる時代が来ると思うのです。
すべての人間や地球のあらゆることが、
1つのコンピュータの中に吸い上げられて計算されて、
例えば、寝坊して電車を1本乗り過ごしたが、
寝坊せずに乗っていたら、電車は脱線して
怪我をしていたというようなことが、
可能性として予想されるのではないでしょうか。
電車の運転士というオブジェクトがあって、
運転士の体調、運転士の家族、生活とか無限に近いだけ要素があって、
他のオブジェクトでは、駆け込み乗車する乗客があったり、雨で床が濡れたり、
駆け込み乗車した乗客の生活、精神状態とかがあって、電車が少し遅れたり、
それらが結びついていて、○○が××の場合、
電車が脱線する可能性は△%と出るのです。
前日に、「えらい!」と言うか「バカ!」と言うかが
パラメータで存在して、「えらい!」と言ったら、
その後気分がよくなって酒が進んで飲み過ぎて、
寝坊して、脱線する電車に乗らずに済むが、
「バカ!」と怒ったら、空気が悪くなって、
帰ってすぐ寝たら、きっかり起きて、脱線する電車に乗ってしまう。
というようなことが、言葉を発した時に、
コンピュータによって計算されて、
「ここは『えらい!』と言っておいた方がいいですよ」
と教えてもらえるのです。でも「えらい!」というか「バカ!」というかは、
その言葉を発する本人の、これまでの生活の時間のすべての因果で
発せられる先端のものだから、仮にコンピュータが選択肢と
選択によって起きる可能性を提示したとしても、
選ぶものはすでに決まっていると考えられるので、
そう思うと、すべて偶然は必然ですね。
それで
何をしても結局決まっているんだと思ったのですが、
人間の感情のオブジェクトの、
人間的なものというかエゴの要素をオフにすると、
いったんパラメータがリセットされて、
自動で最適な値を取ってくれるような気がするのです。
生活をして疲れるほど、、エゴというか執着が強くなって、
リセットできずに、わるい選択をしてしまって、
負のスパイラルに入るように思いますが、
これも、すでに決まっていることなのですね。
もう意味が分からん。