「今日を最後の日と思って生きる」
と日めくりカレンダーにありました。
そうしようと思いますが、人類最後の日でも、
きっと何もしないだろう。
いや、そんなことはないだろう。
自然の豊富な山奥とか、川が流れているところでバーベキューをすると、
風もないのに、煙が必ず向かっていく人がいるよね。
その人が場所を変えても、必ずその人の方へ煙が行く。
そういう人は、バーベキューに限らず、都市の焼肉屋、
例えば、焼肉屋さかいに行っても、炭火焼肉屋さかいに行っても、
焼肉にっぱちさかいや、和牛焼肉坂井、焼肉にっぱちさかいに行っても、
必ず煙が向かっていくんだろうな、と思う。
また石狩鍋の湯気も、その人に向かうし、
庄内どんがら汁、じょさね鍋、ルイズスープ、手作りテキサス鍋、
ありとあらゆる鍋から立ち上る湯気も、その人を囲むのだろう。
そして、その煙と湯気の中心にいる人物は、
燻製みたいになったり、しっとりしたりしながら、こう呟くだろう。
「おれのところばっか、煙くんのな」
そういう人を鍋奉行にした方がいいと、
僕は思う。