現実の方が幻想

かるいめまいがします。日記を書く時間があったら、
早く寝るようにします。おやすみなさい。


「パプリカ」というアニメーションDVDを見ました。
夢の中に入ったり、他人と夢を共有したりする装置から、
物語が始まるのですが、夢の中の描画、
支離滅裂さや、夢と夢のつながり方とか、
実にリアルで素晴らしくて、見ていて「あああぁ」と感嘆の息が出ました。
「マトリックス」と「イノセンス」が混ざったような感じもしましたが、
こういうのが好きです。「フォスフォレッセンス」という
太宰治の短い小説があるのですが、
これも夢と現実が曖昧で、ぬるいお風呂に浮かんでいるような
感じがするのですが、とても好きです。


起きても起きても夢の中にいるとか、
起きているのに、夢を見ている感じが続くとか、
不意に夢と現実の間に落ちて、現実からの入力を
脳が勝手に、夢の文脈で完璧に構築していくような瞬間。
眠りに入る瞬間と、起きる瞬間によくあるのですが、
こういうのがたまりません。


予想ですが、眠りに入る瞬間と、起きる瞬間、
この瞬間がもっとも脳の力が解放されるのではないでしょうか。
一瞬の物音が、ものすごくスケールが大きくて、
15分くらい(に感じる)のリアルな夢を見せてくれるので、
感覚が強化されていると思うのです。


祖父が亡くなった日の明け方に、
祖父が「達者でな」と挨拶に来る夢を見たり、
お盆に窓ガラスを誰かがドンドンと手で叩いたり、
夢と現実の間には、得体の知れないものが空気中にあると思います。
眠りに入る瞬間と、起きる瞬間、脳の力が全開になって、
五感の感度が極限まで高まると、
普通では感じれない、その空気中のものを感じるのだと思います。
その感じたものが夢になるのだと思うのです。


それで僕は、その夢と現実の間の世界こそ、
意外と真の世界なんじゃないかと思うのでして、
俗にいう「現実逃避」とかは、僕からすると、現実の方が幻想で、
試験勉強や仕事や恋愛に一心に打ち込むことの方が、
真の世界(宇宙)から逃避しているように見えるのです。
しかし、世界は現実逃避の人が圧倒的多数なので、
僕みたいな現実逃避をしていない方が、逆に現実逃避になる。
(普通に読むと、究極の現実逃避だな、すごいな僕)


今は、多数派の文脈に沿わないと生活できないから、
仕事をしたり、MMK計画をするようにしていますが、
あと何年もしたら、逆転して宇宙が現実になると思います。
そうしたら、戦争とかストレスがなくなると思います。


「パプリカ」とまったく違う話になってしまいましたが、
映画の中で、夢が現実に出てきて、街を壊したり大変なことになるのですが、
そういうことも起こり得ると思います。


僕の中に入り込んで、こんなことを考えさせてくれた「パプリカ」は
よい作品だと思いました。

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完全にどうかしているけど。