劇団、本谷有希子の『来来来来来』を観てきた。

会社の同僚のKさんがチケットを取ってくださって、
今、すごい人気になっている本谷有希子さんの演劇を、
観に行きました。場所は下北沢の本多劇場です。


すごい迫力のポスターですが、
こういう感じで、6人のどうかしている女たちが、
嫁姑的なものや、エロ的なものなどで、罵り合ったり、
怒りをぶつけ合ったり、発狂したり、泣いたり笑ったり、
銃をぶっ放したり、ぐつぐつ煮える油地獄絵図のようでした。


主人公の蓉子はそういう地獄に突然送り込まれるのですが、
過酷な状況について、「自分のため」とかそういう理由をつけて、
認識の仕方を変えて、淡々と暮らしていくのですが、
それを部外者が見ると可哀相に見えるのでが、
本人はそれほどでもない様子で、
僕は「幸せって何だろう」と思いました。


物語はハチャメチャで、どう説明してよいのか分かりませんが、
見終わってから、そもそも、幸せとか不幸とか、
そういう基準ってヤだなと思いました。
自分の幸せとか不幸の基準があるから、
他人について、可哀相とか羨ましいとか差別的なことになったり、
もっとこうしろというお節介や、こうでなくてはという強迫があったり、
じゃあ、そんな基準をぶっ壊して、
「私は私で好きなようにします!」
という生き方が必ずしもよい結果に繋がるとも限らず、
そもそもそういう「よい結果」かどうかという判定が、
差別的なものじゃないか、というような無間地獄で、




頭が重たくなりました。




ところで、モテもセレブも、
世の中では「幸せの基準」になっていますが、
僕はそういう「幸せ」が欲しいのではないのです。
モテやセレブは、手段、道具だと思っているのです。
じゃあ、そうやって本当に得たいもの、
追究しているものって何だろう。そこです。
とにかく、刺激になったことには違いありません。



劇を見終わってから、

皆さんとで居酒屋に入って飲んで、
劇についてお話したりして、楽しかったです。


ところで、居酒屋へ行く前に入ったTシャツショップで
空鳴さんが、
「これいいんじゃないですか」
と僕に見立ててくださって、たしかによかったので、
1枚買いました。空鳴さんは勧め上手だと思いました。



ヴォリウム。