「現代日本文学大系」第三巻にある
尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』を数ページ読んで、
当時はすごかったのだろうなあと思って、
読むのを途中でやめました。
なんでこれを読もうとしたのかというと、
日本の小説が、いまのようなかたちになる、
もとになったような、チェキらなあかん作品だからです。
でも、読むのが疲れるのでした。
それにしても、すごいタイトルです。
「比丘尼(びくに)」とは女のお坊さんのこと。
そして二人の比丘尼が「色懺悔」するというのだから、
これは、ことによると
エロい話なのでは
と思ったのですが、違いました。
紅葉が書いた序文にも、
作家仲間が紅葉を取り巻いて、大口を開けて笑ってから、
「若気のいたりからまたまた好色の書を著はすか」
と言ったとありました。そりゃ、そう思うわ。
実際は、真剣なお話です。
あとおかしかったのは、前書きに
「作者曰く この小説は涙を主眼とす」
と堂々と言い切ってるところで、
紅葉が「泣けよー」とドヤ顔で言ってる感じが、
漫才師、横山たかし・ひろしの「笑えよー」みたいで、
うわーとなりました。
- 作者: 尾崎紅葉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1952
- メディア: 文庫
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マクロ
先日、Twitter上からランダムにツイートを複数拾ってきて、
それを形態素解析して、混ぜて並べ替えるマクロを作りました。
これを元に、手直しして短歌を二つ作りました。
「客先の小包荒らす鬼爺 それを見詰める柴犬の自我」
「雨傘が宙に留まりて陽が沈む 次女の胸より出でし夜かな」
こういう感じで、小説も作れたらいいのに。
ちなみに「突き抜け3」の「サドル泥棒事務所」という小説の
タイトルは、ランダムに単語をつなげて作りました。
物語はそこから広がったイメージです。
「おしるこ温泉」もそうか。
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