先週(8/11)のこと、多摩川のほとりで飲んだのだった。
会社のお盆休み直前で、有休を取る人も多く、
オフィス全体が夏休みムードになっている
(と、ぼくは感じていた)日、同僚のNさんと、
一時間ほど早く退勤したのだった。まだ明るい。
南武線で、川崎から稲田堤まで約三〇分。
下車して多摩川に向かって一五分歩いて土手を越えてすぐ。
たぬきやがある。
ここへ行くのが目的でわざわざ早退したのだった。
たぬきや、造りは海の家みたいで、居酒屋というか小屋というか、
もともとは多摩川で釣りをしたりする人たちが休憩する
茶屋だったみたいです。外に木製のテーブルとイス。
中は畳があったり、簡単なテーブルがあったり。
ぼくらが行ったときは、お客さんは四組ほどで、
二組は犬を連れてきていた。
屋根のない外の席について、瓶ビールを二本。
コップに注いで、ぐいっとやる。
川沿いで風が心地よく、なんといっても景色が最高。
大きな川を眺めながら、コップを傾け、
ふーっと息を吐いていると、体の芯から、
力がゆる〜っと抜けてリラックスしてくるのがわかる。
川の向こう側も、こちら側も、大きな建物がないところもいい。
離れたところには鉄橋があり、京王線がカタンカタンと抜けていく。
いやあ、いいですねえ。
と言ったきり、ぼんやりと川を眺めて、
いやあ、話すことなくなりますね。
と。多摩川のゆったりとした流れで、緊張感がなくなりすぎる。
つまみに冷奴、モツ煮、焼き鳥。
こういうシチュエーションがメインっぽい店だから、
味はあまり期待していなかったのだけど、おどろいたのは、
かなりうまいということ。うまいですね! と笑ってしまった。
煮込みや焼きの加減がよくて、ビールによく合う。
犬がもっと近くにいたらさわりたかった。
さらに適当につまみと、酎ハイを二杯やるころには、
日が沈んで夜景モードに。この夜景もギラギラしていなくて、
本当によい。犬の散歩は入れ替わり立ち替わり。
よい感じに酔っ払いつつ、たしか二〇時閉店で、
さっと会計をして上がった。
帰りは武蔵小杉から横須賀線に乗って帰った。
Nさんともいろいろな話ができたし、
今度は誰か連れきましょうということになった。
ただトイレは汲み取り式なので、女子は連れて行けなさそう。
「たぬきや」って、名前もいいですよね。
たぬきが切り盛りしてやっていそうな雰囲気だし。
穏やかな夏のよい一日でした。