小説集『突き抜け』のご購入はこちらから。



近所の銭湯

昨日は近所の銭湯へ行きました。山の方を向いた露天風呂があって、
そこに足だけ入れて座って、全身の力を抜いてぼーっと座っているのが、
好きなのです。夜の0時近いと人が少なくて静かで、
冷たい夜の空気に、白い湯気がぱーっと上がって、
山の竹薮がライトアップされて、ザバザバお湯が流れる音がして、
いいですよ、これは。


ぼーっとしていたら、横から3才くらいの子と父親の声が聞こえてきました。


「今日はよかったねえ、ディズニーシー行って」
「たのしかった」
「乗り物のって、ミッキー見て、よかったね」
「うん」


石段の上の浴槽に誰か入ったみたいで、
ザザザザっとお湯が大量に流れ落ちてきて、たくさん湯気が上がりました。
湯気の夜空に目をやったまま、大きく息をしましたよ、僕は。