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富士山に登ったり、人狼合宿をしたりしたこと

あっという間に秋っぽくなって、というか秋だ。
胸に直接吹きこんできて、空っぽを感じさせる澄んだ空気に、
もうすでに寂しくなりかけているけど、これがいい感じで、
寂しさを気持ちよくもっと味わっていたいと思う。
だけどあと数週間ですぎて行ってしまうのだろうな。


今年の夏は、いろいろした。
人とたくさん会ったし、よかった。
書くことがたくさんで、ブログを書こうとすると、
面倒くさくなって、なかなか取り掛かれないほどだった。
いつ何があったか、何を考えたかをきちんと書いておくと、
頭の整理と振り返りに便利なので、書いておこうと思うのです。

8月13日

富士山に登った。はじめて登った。吉田ルート。
たかはしさん、イッセイさん、おのしゅうさん、
なおさん、みおさん、しーなの6名。
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これは5合目の入口。


富士登山といえば、高山病のことばかり頭にあって、
ぼくは数日前から、高山病のことをずっと調べていた。
家で高山病のことを調べているだけで、
空気が薄くなってきた気がして苦しくなるほどだった。
体力については問題ない、となぜか信じていた。
というのもお年寄りや子どもも登頂してると聞いていたから。
頭痛がして吐き気がして息が苦しくなるという
高山病だけが、恐くてしょうがなかった。
結論から言うと、高山病にはならなかった。
こまめな水分補強と、呼吸をたくさんしたからだと思う。


16時頃に登り始めて、思っていたよりもすいすい進んで、
17時半には7合目に着いた。そこまでは暑くて、
Tシャツで登らないと、汗びっしょりになるほどだった。
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しかしここからが大変だった。
急に寒くなって、天気も霧っぽくなって、日が暮れてきた。
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18時半、2,800m地点。


寒さと暗さは人を不安にさせる。疲労もすごい。
いちばんきつかったのは、結構な傾斜の岩場で、
足場を確認してよじ登っていかないと危険なところで、
おまけに雨まで降ってきた。振り返れば高所恐怖症には厳しく、
だからといって、引き返すこともできないし、
その場にとどまっていられるようなスペースもなく、
じっとしていれば寒さと暗さが迫ってくる。
ぼくが子どもだったら泣いてた。
酸素がうすくて、ペースを早めると、
息が切れてくるし、うっすら頭がいたい。


なんとか力を振り絞って、これ以上はもう無理、
というところで、なんとか宿泊する山小屋に着いた。
地獄から一転して、天国だと思ったのだけど、

本当の地獄は山小屋にあった。

着いてすぐにレトルトカレーが出てきて、
これを早く食べるように急かされ、
食後まもなく寝床に向かわされた。
そういうものなのかと思ってベッドを見ると、
たたみ1畳に2人寝るようなスタイルになっていて、
2段ベッドで天井が低く何度も頭をぶつけながら、
所定の位置に仰向けになると、両側のイッセイ氏と、
おのしゅうさんに挟まれ、お互い肩が触れ合うほどで、
ウォータースライダーを滑るときのポーズ
(またはファラオの呪い的なポーズ)になった。


で、寝ようとして1時間ほどがんばったのだけど、
寝れるはずもなく、周囲には何十人もの人びとが、
縮こまって詰め込まれて蒸し風呂のようになっており、
山小屋は気密性が高いものだから酸素濃度が低下し、
だんだん具合いがわるくなってきたので、
たかはしさん、なおさんと共に寝床から抜けだした。
おのしゅうさんだけ豪快にいびきをかいて寝ていて、
ちょっと尊敬した。


ここにいてもどうせ眠れないしということで、
深夜1時から頂上を目指すことにした。
すでに山小屋の前には、
頂上でご来光を見ようとする人の行列ができていて、
なんとその行列は頂上まで続いていると聞いて、

わー、帰りたい!

と思うほどだった。しかし、ここまで(本8合目)まで、
来たのだから頂上まで行っておこうと頑張ることにした。
ミオさんは、山小屋に着いてから高山病になってしまい、
頂上まで行って戻ってくるまで、山小屋で待つことになった。


本当は暗い中を登山するのはいけないのだろうけど、
行列ができているので道に迷うことはない。
雰囲気としては、初詣っぽい。少しずつ少しずつ歩く。
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これは、たかはしさんが撮影した写真。
UFOとか太陽系的なものに見えるけど、
この明かりは、登山者のヘッドライトの明かりで、
この明かりがずーっとうねうねと連なっているのだった。
そして、霧と闇で数メートル先も見ることができず、
ご来光も見えなかった。


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頂上での写真(なおさん撮影)


5時40分。登頂成功! 山頂はものすごい風で、
真冬の格好でいても寒く、前髪が凍るほどだった。
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山頂の神社で御札と御守を買って、下山した。
ご来光が見えなかったことは、もうどうでもよいことであった。
今回のメンバー全員、ご来光とかどうでもいいと思っていた。
とにかく早く帰りたいのだった。


山小屋に寄ってミオさんと合流して、下る。
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下山道はずっと同じような景色で、ただただ疲れた。
5合目からバスで山麓の駐車場へ。それからふじやま温泉へ。
ちょうど昼の12時。温泉に入って、ご飯を食べて少し寝る。
このあたりでようやく達成感のようなものが湧いてきて、
やあよくやったなという気分になる。
16時に施設を出て、たかはしさんとおのしゅうさんの運転で、
都内まで帰ってきて、打ち上げ。
登山中の緊張、高山病の不安、山小屋の狭さ、
頂上までの行列の長さなど、富士登山が過酷だったことによる不満が、
ビールを飲んだことで一斉に噴火したようになって、
全員でまさかの富士登山disを繰り広げた。
結論は、全員一致で、

もう二度と登りたくない

ということになった。

だけど、みんなと山登りできたのは、
とても楽しくてよい思い出になりました。
だから、よかったのだと思う。

8月22日

第二回の人狼合宿を三浦のリゾートホテルでやった。
金曜の夜に退社してから、京急線で三浦海岸を目指す。
品川から特急に乗れば1時間ほどで着くからすごい。
17名も集まった。早めに着いたグループは、
三浦の地魚を出してくれるお寿司屋さんで食事。
毎回、とてもうまい。
http://instagram.com/p/r_3MNzCwv7/
夕飯を食べ終えたら、スーパーで飲み物やお菓子を買って、
ホテルに入る。温泉に入って浴衣に着替えて、
0時すぎたころに人狼をスタートする。
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そして、夜が明けた(春昆布さん撮影)

しかし、今回はやけに眠かった。
あと、みんなもかなり眠そうだった。
ビールを飲みすぎたのかもしれない。
次回は、夜はきちんと寝て、
朝から会議室を借りてやった方がよいのではという
言われてみれば当たり前で、どうしていままで、
そうしなかったのだろうというナイスアイデアが出た。


翌日、チェックアウトしてお寿司を食べて、
ホテルの会議室を借りてふたたび人狼。
15時ころに雨が上がると、誰からともなく
「海へ行こう」という声が上がり、
いきなり海岸へ海水浴に出た。
http://instagram.com/p/sCIF9nCwiW/
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で、また会議室に戻って、人狼。
欲望に突き動かされるままに動く。
夜まで遊んで、魚料理のお店で天ぷらや
ミックスフライを食べて帰る。たのしかった。
年齢が上がるにつれて、こういう集まりって貴重だなと思う。
食べたいものを食べ、やりたいだけ人狼をやって、
海に行きたくなったらいきなり行って、また魚を食べるって、
こんな自由でアホみたいなことを、一緒にできる友人がいることって、
すごくありがたいと、しみじみ思う。末永くやっていけたらいいなと思う。

水鉄砲運動会、お墓参り、いろんな人と会ったり、『小森谷くんが決めたこと』を読んだ

7月29日

ひさびさのエクストリーム出社。
西新宿の芸能花伝舎で朝6時から水鉄砲運動会をした。
芸能花伝舎は小学校の跡地を活用した文化交流スペースで、
校舎や校庭がほとんどそのまま活用されている。
大きなグラウンドに50名ほど集まって、
水鉄砲を射ち合ったりして遊びまくった。

amazonさんが協賛となってくれて、
豪華な水鉄砲が人数分提供されたのだった。
この様子はフジテレビのニュースで放送されたりした。

ところで、エクストリーム出社協会の体制について、
これまで、あまやんさんとぼくで共同代表だったのだけど、
イベントの前に、あまやんさんに代表になってもらって、
ぼくは副代表になったのだった。
というのも、あまやんさんの勤めている会社が、
エクストリーム出社を事業化することになったからで、
それならあまやんさんが代表になった方が、
いろいろスムーズだろうと思ってそう提案したのだった。

事業化のおかげで、今回の規模のイベントができた。
(あまやんさんのところの社員さんが来て運営をしていた)。
これからも企業とのコラボなどが行われるはずで、
ぼくは何かあったら呼ばれて行きます。
エクストリーム出社が事業化されるまでの約1年間で、
学んだことをまとめて、振り返っておきたいな。
やったことを体系化して、またおもしろい現象を作りたい。

8月1日

会社帰りに、大森に寄っていわし料理の店で飲んだ。
刺身、唐揚げ、しそ巻きなど。どれもうまくて大満足。
仕入れは大田市場でしているとお店の人が言っていた。
イッセイ氏、ダヤンさん、ユーコさんが合流。
http://instagram.com/p/rJ14JliwqL/
途中、お神輿がやってきたので店の外に出て鑑賞して、
もどって閉店近くまで飲んでいた。よい夜だった。

8月2日

昼から菅原さんのお墓参り。麻布十番。
しまづさん、はっちさん、ゆかりさん、イッセイ氏と行った。
菅原さんが亡くなって6年がたって、
一緒に行ったメンバー全員が菅原さんの年齢(30)を超えた。
6人中3人は既婚(予定も含む)になったし、
生きている方の時間は、強制スクロールでぐいぐい進む。
自分は無敵ではないことをよく意識して、
残りの制限時間を楽しく生きたいとあらためて思った。

お寺を出て六本木の方を歩いてから、
月島の五平でもんじゃとお好み焼きを食べた。
ビールとサワーを飲んだ。うまかった。


家に帰って、録画しておいたテレビを見た。
ホドロフスキー監督の「ホーリーマウンテン」の
ブルーレイが届いていたのでこれも見た。すごかった。

ホーリー・マウンテン HDリマスター版 [Blu-ray]

ホーリー・マウンテン HDリマスター版 [Blu-ray]

夢(とくに美しい悪夢)の断片をつなぎあわせたような映像で、
どの場面を見ても、人間の心のずっと奥にあるもの、
集合的無意識にあるイメージを見せられている気がして、
むき出しになった神経を撫でられているみたいにぞくぞくする。
そんな感じで心を素手でかき回しておきながら、
突き放すようなラストがまた衝撃的で、
しばらく茫然としていたら夜が明けていた。

8月4日~7日

夕方から川崎産業振興会館で研究会があって参加をした。
会社から歩いていける。興味深いお話をいろいろうかがった。
この週は仕事での外出が多くて、水曜は浅草の方へ行ったり、
木曜は武蔵浦和へ出かけた。用事がすんだら交流をして飲んだ。
とても刺激になるお話を聞かせていただいたうえに、
ご馳走になったりして、こういうのが続けばいいなと思った。

8月10日

中村航さんの新刊が出たので買って読んだ。
普通の男子の話を書くというテーマで、
中村航さんが30代前半の普通の男子にインタビューをして、
彼の誕生から現在までをそのまま小説にしたという小説。
主人公のことが三人称で淡々と気持のよいペースで語られる。

小森谷くんが決めたこと

小森谷くんが決めたこと

普通の男子の話なので、小説的な伏線や盛り上げ方はない。
変に盛り上げたり、特殊なエピソードが入ってきたら、
普通の男子ではなくなってしまう。本当に普通。
それで、おもしろい小説になるのだろうかと疑問になるのだけど、
読むと超おもしろい。

まず、小説に出てくる単語、「スターソルジャー」とか、
「伊集院光の『Oh!デカ』」とか、学生時代の習慣とか、
まったくの同世代で、その辺りがすごくリアルでニヤニヤした。
リアルさは単語やエピソードだけではなく構造にもあって
普通の男子の話なので、伏線だとか大きな山場がない。
作為がなく説明的にならないことを徹底すると、
伏線のような一次元レベルではなくて、面というか、
人が存在することで生じる複雑な因果関係のような
立体的なレベルでのリアルを感じられるのだと思った。
なので、劇的でなくても強く引き込まれて、
普通の男子にも、相対的なクライマックスがやってくる。

それと主人公の性格、友人との関係、恋愛を通して、
失敗して反省してを繰り返して成長していく様子が、
これは誰にでも思い当たることだと思うのだけど、
まさに自分と重なるのだった。
普通であっても、盛り上がるところは盛り上がるし、
おもしろい物語になるのだから、普通ってなんだろうと思った。
誰でも生きれば物語ができるし、客観的に語ればおもしろい。
おもしろくない人生なんて、この世にはない。
そんな前向きなメッセージを感じた。

人狼、イカナイバネ、ホドロフスキー、海水浴など

7月21日

川崎市産業振興会館の会議室で、十数名で人狼をした。
半沢直樹の最終回のような立派で大きな会議室。
13時から21時までみっちりやった。
みんな腕が上がっていてゲームに奥行きが出ていた。
ぼくもウソを突き通して勝つことができた。
そうなってくると、ますますおもしろくなってくる。
http://instagram.com/p/qtFK2IiwrC/
8月も三浦のリゾートホテルで人狼合宿をする予定。
へもいっ子たちは、好きなことにはまると寝食を忘れ、
そればかりに没頭する傾向があるように思う。
この日も夜9時まで食事をしなかったし、
三浦では夜から日の出まで誰も寝なかった。

「人狼覚え書」
動じないよう心の鍛錬をする。
情報を速記できるテンプレートを作る。
ブドウ糖を途中で補給する。
カフェインの取りすぎはソワソワするので注意。
相手の立場で考える。
別の役になりきる。

帰ってからも興奮が冷めず、人狼の本を注文したりした。

人狼読本 (ファミ通BOOKS)

人狼読本 (ファミ通BOOKS)

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人狼に勝つためにこれまでに読んだ本で、
役立ちそうなものをおさらいしたのだった。


7月23日

会社が終わってから、日吉の慶応大学内のバーへ行った。
経営学者の三宅秀道先生がお声をかけてくださって、
イノベーション創出のための研究や、商品開発研究をしている
大学の先生や研究者や会社員の方々と飲んだ。
巨大なメスシリンダーでビールが出てきて、
ひとつのテーブルを囲んで7人くらいで飲んだ。
話がとても楽しく、笑いっぱなしだった。


みなさん頭がキレッキレの人たちで、
そういう人たちの話はキレッキレで、
思考のもやもやした贅肉みたいなのをそいでくれるような、
爽やかな感じがした。物事を見るときの抽象度なのか、
本質的でみんなで共有して楽しめる話が多くてすごいと思った。
いろんなジャンルの人が集まって話をするのは超楽しい。
楽しんで終わるのでなく、受けた刺激を活かして何かをして、
貢献できるくらいになりたい。うおーってなりながら帰った。

7月24日

北海道テレビ(HTB)で深夜1時10分から、
エクストリーム出社の番組が放送開始になった。
タイトルは「イカナイバネ」。毎週木曜、何回もあります。
北海道弁で「行かないといけない」という意味だそうです。


5月にあまやんさんと北海道旅行をしていたのは、
HTBへ行ってエクストリーム出社とは何かを
語るという目的があったのでした。そのときは、
まだテレビ番組になるというのは秘密だったのですが、
ようやく言えるようになったので、見てください。
といっても、関東だとHTBのオンデマンド放送
見るしかないのですが、しばらくしたら、
まとめて見たいと思っています。
HTBの方々は、本当にみなさん素敵で親切でおもしろく、
とくに大畑さんにはクルマであちこち連れて行ってもらったり、
みよしのの定食やジンギスカンをご馳走になったのだった。
ありがとうございました。
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HTBの前で撮った写真

7月25日

文芸漫談へ行った。北沢タウンホール、3か月ぶり。
今回のテーマは尾崎紅葉の『金色夜叉』。
きちんと読んでから漫談を聞こうと思っていたのだけど、
『金色夜叉』が文語体で書かれていて(台詞は口語体)で、
あと明治時代のファッションのことなどの背景があって、
とても読みづらくて、なかなか頭に入ってこないので、
初心者向けのダイジェスト版を読んで臨んだ。

尾崎紅葉の「金色夜叉」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川ソフィア文庫)

尾崎紅葉の「金色夜叉」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川ソフィア文庫)

作品が『金色夜叉』ということもあって、
いとうせいこうさんのツッコミと、奥泉光さんのボケが、
びしびし決まっておもしろかった。
主人公の間貫一のいじけっぷりとか、
お宮を何年間も許さずにいるところとか、
最後の最後で、お宮が夢に出てきて死のうとしたときに
やっと貫一が「許す」と言ったシーンで、
「遅いよ」と両氏がツッコミを入れるところが爆笑だった。
あとやはり、貫一がお宮を蹴るシーン、罵るシーンとか、
当時の時代背景も踏まえていろいろな話があって、
勉強になりつつ、笑いが多く、素晴らしい回だった。


ホールを出て一緒に行ったYさんと居酒屋に入って、
刺身などを食べてお酒を飲んだ。雰囲気のよい店でうまい。
Yさんは『金色夜叉』を初心者版だけでなく、
正式な文庫でも読んでいて、その話を聞くと、
やっぱり全部読んどかないとなあと思った。よい気分で帰る。

7月26日

渋谷のアップリンクで公開中の映画
「ホドロフスキーのDUNE」を見た。
1975年に作りかけて途中で制作中止になった
「DUNE」という幻のSF映画があって、
そのドキュメンタリー映画。
「DUNE」の脚本は石版のようなでかい固まりで、
まるで当時の芸術的才能を結晶させたような迫力がある。
それを開くと、「DUNE」以降の多くのSFの中に、
「DUNE」の魂のようなものが入っていることがわかる。
「DUNE」は途中で終わってしまったけど、
この世の森羅万象に伝播していったというような
宇宙的な感覚を実感させてくれる。


あと、映画のキャストに交渉しまくっているときの
ホドロフスキー監督の話もおもしろい。
サルバドール・ダリやオーソン・ウェルズでないと、
この役はできないと現地に飛んで直接本人に交渉したりする
そのときのエピソードがどれも強烈すぎてウケる。

人生で何か近づいてきたら”イエス”と受け入れる
離れていっても”イエス”だ
『DUNE』の中止も”イエス”だ
失敗が何だ? だからどうした?
『DUNE』はこの世界では夢だ
でも夢は世界を変える 世界を変えるんだ

こういう言葉を生き生きと目を輝かせながら、
熱っぽく語るホドロフスキー監督が超かっこいい。

渋谷からの帰りの電車でもしばらく興奮して、
ジムで運動した後に、黄金町の映画館へ行って、
ホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』も観た。

これもとてもよかった。というか、
よかったとかそういうあれじゃない。次元じゃない。
深層で蓋をしていた悪夢が噴き出したような
強烈で美しい映像で心を打たれた。映像の美しさと合わせて、
両親(とくに父親)のことを深く深く描いていく。
ぼくも父親にはいろんな気持ちがあったり、
その影響を強く感じるのでこの内容はとても響いた。
「苦しみに感謝しなさい。そのおかげで、いつか私になる」
と未来のホドロフスキーが、少年の自分を
うしろから優しく抱いてささやくところに涙が出た。
こうやって人の心に入り込んで精神を解放する作品が、
芸術なんだろうなと思った。まじすごい。けど、エグい。


そのあと、上大岡までもどって「ゴジラ」を観た。
ゴジラもすごい迫力だったけど、ホドロフスキーがすごすぎて、
あまり頭に入ってこなかった。

7月27日

葉山の一色海岸で恒例の海水浴。
今回も小宮山さんが招集をかけて10名ほど。
昼集合には、ほとんどの人が遅刻をしてきた。
ぼくも10分遅刻した。
そのあと、いつものカレー屋に行ってカレーを食べた。
http://instagram.com/p/q8MJL1iwr5/
食後に京急バスで海岸まで移動。海の家で着替えて、
15時から海水浴を開始。風が強くて波が高くて、
かなり大変だった。hassyさんとイノセさんのところの
massyちゃんも来て初めての海水浴に大泣きだった。
スイカ割りもして、とても満足したのだった。


そのあと藤沢へ移動して居酒屋で食事。
料理もお酒もうまかった。東雲さんとあまやんさんも合流。
エクストリーム出社1周年ですねと話した。
(本当は「かずどん」という湘南台の居酒屋へ行く
予定だったのだけど、日曜が定休日だった)
エクストリーム出社の1年について、
書き出したらすごいことになりそうだし書ける気がしない。
とにかく、あまやんさんの力がすごくて、
まじリスペクトするのであった。
まさか1年前はテレビ番組になるなんて思わなかった。


人生、楽しく生きたい。

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頭がかゆい。季節の変わりめ

どうも何もする気がおきない、と思ったら7月だ。
3・7・11月は頭がかゆくなって、げんなりする。
季節の変わりめだからなのだけど、昔にくらべたら、
だいぶまろやかな不調というか、いい感じの憂鬱で、
こういう期間も必要なのだとわかるようになったので、
暗いながらも暗さを楽しんだりする余裕もある。
けれどもやっぱり憂鬱なので、ひどくならないように、
適当にしのいで、感度の高いうちに色々吸収しておこうと思う。
こういう状態になると、中原中也の「散歩生活」という
スランプ散文を思い出して読んで、ふーんと思う。

夢みるだの、イマジネーションだの、諷刺だのアレゴリーだのと、人は云ふが、大体私にはそんなことは分らない。私の頭の中はもはや無一文だ。昔は代数も幾何もやつたのだが、今は何にも覚えてゐない。
 それでも結構生きながらへることは嬉しいのだが、嬉しいだけぢやア済まないものなら、どうか一つ私に意義ある仕事を教へて呉れる人はゐないか。抑々私は測鉛のやうに、身自らの重量に浸つてゐることのほか、何等の興味を感じない。
 世には人生を、己が野心の餌食と心得て、くたぶれずに五十年間生きる者もある。
 或は又、己が信念によつて、無私な動機で五十年間仕事する人もある。
 私はといへば、人生を己が野心の対象物と心得ても猶くたびれない程虎でもなく、かといつて己が信念なぞといふものは、格別形態を採る程湧き出ても来ぬ。何にもしなければ怠け者といふだけの話で、ともかく何かしようとすれば、ほんのおちよつかい程度のことしか出来ぬ。所詮はくたばれア、いちばん似合つてるのかも知れないけれど、月が見えれば愉しいし、雲くらゐ漠としたのでよけれア希望だつて湧きもするんだ。それを形態化さうなぞと思へばこそ額に皺も寄せるのだが、感ずることと造ることとは真反対のはたらきだとはよう云うた、おかげで私はスランプだ。
 尤もスランプだからといつて、慌てもしない泣きもしない。消極的な修養なら、積みすぎるくらゐ積んでゐる。慎しく生きてゐるんだ。格別過去や未来を思ふことはしないで、一を一倍しても一が出るやうな現在の中に、慎しく生きてゐるのだ。酒といふ、或る者には不徳の助奏者、或る者には美徳の伴奏者たる金剛液を一つの便り、慎しく生きてゐるのだ。
 発掘されたポムペイ市街の、蠅も鳴かない夏の午ひる、鋪石や柱に頭を打ちつけ、ベスビオの噴煙を尻目にかけて、死んで沙漠に埋められようとも、随分馬鹿にはならないことなのを、それでもまあ、日本は東京に、慎しく生きてゐるのだ。
 ――なんてヒステリーなら好加減よすとして、今晩はこれで眠るとして、精神を憩やすめておいて、また明日の散歩だ……

http://instagram.com/p/qB13JpCwtW/
そうそう、7月の上旬に自転車を買ったのだった。
グリーン。変速ギアはなくて、ライトもタイヤを回して
光らせるやつだから夜は負荷がかかる。けど安かった。
今度は盗まれないようにします。

http://instagram.com/p/qRPli1CwlE/

あとそうだ、Fさんが制作をしているというお芝居を
見に行ったのだった。7月12日の土曜日だった。
超ヤバイと言われつつやってきた台風が、
むわっとした風になって消滅した翌日の夏みたいな日。
武蔵小金井の小金井アートスポットは、
朝にエアコンが壊れたそうで、
窓を開けて大きな扇風機だけだったのだけど、
それがかえってよかった。とても気持ちがよかった。
「Bakemono 地球上の音楽」というタイトル。
小さなスペースで目の前で行われるふたり芝居。
ふたりの足元にそれぞれスイッチがあって、
それを踏むと明かりが点いたり消えたりする。
オンとオフがふたりなので、合計4つの状態がある。
その4分割された平面の上に、様々な形の言葉と音楽とが、
積み重なって層ができていくようなイメージができた。
70分。おもしろかった。そのあとのアフタートークは、
アイスコーヒーを飲みながら聞いた。それもよかった。

http://instagram.com/p/qVYnx7iwo_/

昨日(15日)は、会社の同僚のieameくんが、
「今晩飲みに行きませんか?」と声をかけてくれて、
同じく同僚のバッキーと、3人で飲みに行った。
18時から23時までずっと飲んで話していた。
そのあとゲームセンターへ行くことになって、
ストリートファイターなどで対戦した。
それにしてもぼくは飲みすぎていたと思う。
楽しかった感情が残ってるだけで、あまり記憶がない。


あと、そうだ。書いてるといろいろ思い出してきますね。
日曜日の13日に、バーベキューをしたのだった。
とってぃさんのビルの屋上でのバーベキュー。
http://instagram.com/p/qg-TyXCwrT/
まいこもりすさんの誕生日も祝ったりして、
いい肉を食べたりトウモロコシ食べたり、うまかった。
パンを焼いて食べたり、なんかどれもこれもうまかった。
ぼくは日本酒の「石鎚」を冷やして持って行った。
あっという間になくなった。あと、やっぱり飲みすぎた。
帰ってから頭が痛くなった。

変な感じになるわけなど

本ばかり読んでいる。あとお酒を飲んでいる。
なにかにつけ自分の内側を観察している。
内側を観察しているというと、
考えてもしょうがないことをうだうだ考えて、
それは反動だったり現実逃避だったりが原因で、
ネガティブな方へはまり込んだりしていたものだけど、
最近のはどうも違っていて中立の静かな状態で、
なるほどなあと思って、しみじみ感心したりしている。
かといって、しばらくしていまを振り返ったら、
「あのときややノイローゼ気味だったわ」
と思うかもしれないけど、わりと元気です。


予定のない休日は昼に起きて、
ジムで筋トレと有酸素運動をして、
そのあと書店を見てまわり、喫茶店に入って、
映画のレイトショーの時間まで読書をしている。
映画が終わるのが23時や0時で、焼鳥屋に入って飲む。
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いつも満席で入れない地元の焼鳥屋が夜中は空いている。
空いているのがいいんだなと思う。
ジムも喫茶店も映画館もどこも空いている。
たまに昼間に同じことをすると、
視覚・聴覚・嗅覚への刺激が多すぎて疲れてしまう。


29日に、めぐろさん主催で肉を食べる会があった。
会場の日暮里のお店に早く着きすぎたので、
ルノアールに入って読書をしていたら、
少し離れた席の女子の会話が耳に入って、内容を覚えてしまった。
待合せの時間になったのでお店に入ったら、
なんとさっきの女子2人が、肉を食べる会のメンバーだった。
実はさっきぼくもルノアールにいたのですと打ち明けて、
会話が耳に入ってしまったと前置きして、
「『金閣寺』読んでるんですね」とか、
「職場のHさんおもしろい方ですね」と切り出したら、
とても笑ってくれたけど、不気味だったのではと心配になった。
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子どもの頃からなのだけど、教室の隅々の会話に気が散って、
目の前で話している人の話が頭に入ってこなくなったりする。
遠くのおもしろい話に反応して、
真面目な話をしている人の前で突然吹き出してしまったり、
別のグループの話題に気を遣って、
自分のグループの話題を変えたりする。
なので自分の声も誰かに常に聴かれているという気持ちになって、
自意識過剰で、いろいろ変な感じになってしまう。
集中したいものに集中できない。あちこち気が散る。
自分が誰かと話していても、横のテーブルで人が話していると、
両方が混ざって話せなくなる。


そういえば、そういうやつだよなぼくは。と思った。
気づいていなかった、自分が変な感じになる理由に。
そういえばをさらに広げると、学校とか会社とか、
同じフロアに誰かがいるだけで集中できない。緊張する。
だから学校の授業が分かったためしがない。テストもできない。
家でひとりになって教科書を読めば分かる。
会社も、ずっと緊張してほとんど力が出ない。
慣れていないだけだと入社時から思っていたけど、
もう10年以上経ったから、これは慣れの問題じゃない。
なんでいまさら急に、自分がこういうやつだと気付いたのか、
たぶん内側ばっかり観察していたからだと思う。
で、いろいろ無理だわと、居直るわけじゃないけど、
まあ仕方ないかと思う。


で、そう考えるといろいろ納得がいくというか、
人の多いところに出ると頭が痛くなるとか、
みんなが外部としてやりすごしている刺激を、
ぼくは勝手に過剰に取ってきてるせいじゃないかと思った。