いつも利用する駅に向かう途中に、
トラックが砂利や土を置いていく場所があって、
そこのコンテナに「残土受入」とか「再生砕石」とか書いてあるのですが、
その書体の迫力に、毎度圧倒されます。
平野甲賀氏の装丁にインスパイアされたような文字が、
どかんどかんと描かれているのですが、
これを書いた人は、何を考えて書いたのだろうか。
気になります。
ここに「武装島田倉庫」と書かれていても、
大丈夫だと思います。
残土受入コンテナ文字師の見事な仕事です。
横浜に大きな本屋ができたというので行ってきました。
お客様カウンターに向かって、ひとりの中年男性が、
店内に響き渡る大声でこう言い放ちました。
「『生きるとは何か』をお電話で注文したコバヤシと申しますがあ!」
こういうタイトルの本を注文したのだから、
生きるとは何かという深遠な問題に直面しているのだろうな、この人は。
しかし、この声のボリュームは何なのだ。
「生きるとは何か」より、このコバヤシさんの
声のデカさこそ「何か」と考え込みました。
しかし、生きるとはつまり、そういうものなのかもしれない。
「すごいなあ」と笑ってしまって、
どうでもよくなりました。