ずっと家にいて本を読んでいた。

火曜、水曜とも家から一歩も出ていない。
明け方の四時に寝て、昼に起きる癖がついてしまい、
昼に起きると体温が上がっていて体がだるいので、
目覚ましは九時にセットしているのに、
いつも起きたら、笑っていいとも!
そんな生活も今日で終わりです。明日から会社。



『新潮』三月号

特集「創る人52人の2011年日記リレー」を読んだ。
小説家、音楽家、写真家、劇作家などの表現者の人々が、
一週間ずつリレーで日記を書いて、一年分になっている。
へええ、作家はこういう生活をしてるのかと、
興味深く読みました。作家っぽくない人もいました。

新潮 2012年 03月号 [雑誌]

新潮 2012年 03月号 [雑誌]

書かれていることを分類すると、こんな感じかな。

・社会的な出来事
・考えたこと
・日常、身の回りのこと
・仕事のこと
・鑑賞したもの(読んだもの、観たものなど)
・行った場所、会った人

僕がおもしろく読んだのは、
「考えたこと」と「仕事のこと」。
「日常、身の回りのこと」は書き手によって、
おもしろかったり、そうでなかったりした。


会社員をしていると、ほとんどが「仕事のこと」になる。
鑑賞したり、旅行したり、人に会ったり、じっくり考えたりは、
余暇にするしかない。創造的な仕事をする人にとっては、
創造的なインプットが、アウトプットと同じく重要な仕事。
だから表現者の日記は、様々な刺激で溢れていて楽しい。


三月十一日以降の日記は、ずっと震災の影響を受けていたが、
どの表現者も淡々と日々の創作を力強く続けていた。
震災や放射能が巻き起こした言い知れないものは、
作中に綿密に織り込まれて、
いつか別の姿となって現れるのだろうな。
そして社会にインパクトを与える。
表現も、表現者も、すごい。



震災から一年

ということで、文藝春秋が増刊号を出している。
『3.11から一年100人の作家の言葉』

文藝春秋増刊 3.11から一年 作家100人の言葉 2012年 03月号 [雑誌]

文藝春秋増刊 3.11から一年 作家100人の言葉 2012年 03月号 [雑誌]

百人の作家が震災についていろいろ述べている。
なるほどなあと思ったものもあれば、
なんじゃこりゃというのもあった。


たくさんの考えがあって、とてもよいと思った。
考えるのを放棄して、誰かの考えに乗っかるのがまずい。
乗っかって乗っかって、異様な全体主義になるのがこわい。
だから僕も、個人的に考えてやっていこうと思った。
もちろん、考えてもわからないことだらけ。
得られる情報は間接的で断片的なものだし、
人の数だけ価値観があるので、絶対的な正はない。
それでも、ひとりひとりがきちんと独立して考えて、
主体的に生きていけば、様々な問題も、
自然といい方向に行くような気がする。
どれくらいかかるのかわからないけど。