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岐阜へ行って遊んできた。前編。

二泊三日で岐阜県へ行きました。
朝の六時に家を出て、七時半品川発のこだまに乗りました。
名古屋まで出て、新快速で大垣。そこから養老線に乗りました。


正午前に養老駅に着きました。


養老はヒョウタンだらけでした。
この地には「養老の滝」というのがあって、
たしか、滝から酒が出た伝説があったような気がして、
その酒を誰かがヒョウタンに入れていたのを、
子どもの頃に日本昔ばなしで見たような思い出があったので、
なるほど、ヒョウタンが狂ったようにあるのだと思いました。

駅前に、ヒョウタンを持った男の像があって
この人がヒョウタンに酒を入れていた人で、
正しい名前は忘れましたが、「孝子」と呼ばれていました。


写真からお分かり頂けるように、小雨が降っていました。
また、養老駅で降りたのは、僕とひのじさんを含め五人くらいで、
駅周辺には閑散としていて、寂しいところだと感じました。


とりあえず、お昼ごはんを食べYO-ROということで、
あらかじめネットで調べておいた店に行きました。
僕の調べでは「てっぺん亭」か「うさぎのしっぽ」という店の
どちらかしかなく、「てっぺん亭」を選びました。

てっぺん亭の前に行くと、入り口に植木鉢がありました。
植木鉢をずらしてドアを引っ張ったら鍵がかかっていました。
店内をガラス越しに覗くと、従業員のおねえさんが、
「こっちこっち」と指をさしていたので、そちらを見ると、
僕がこじ開けようとしていたのは、勝手口でした。

こちらがてっぺん亭の入り口です。



僕は「孝子セット」、ひのじさんは「ピリリらーめん」を注文しました。
すごいボリュームでお腹いっぱいになりました。うまかったです。
僕らのあとに、地元の人らしきお客さんが絶えず訪れて、
皆さんピリリらーめんを頼んでいました。
ずっとSMAPメドレーが流れていたのが印象に残りました。

ライチ以外すべて食べたところです。


ところで、なぜ養老へ来たかというと、
コーデノロジストの荒川修作氏と詩人マドリン・ギンズ氏の
作品である「養老天命反転地」を前々から訪れたかったからです。
荒川修作氏の「天命反転」とか「死なない」という概念は、
とても刺激的で感動的なのです。
以前に天命反転住宅のドキュメンタリー映画を観ましたが、
荒川氏の切実さ、人間としてのもどかしさなどに心を打たれたのですが、
やはり実際に天命反転地に行って、全身を使って体験しないと
わからないことがいっぱいあるだろうなと思っていたのでした。



で、いよいよ養老天命反転地へ。

何度か道を間違えながら、ついに養老天命反転地に着きました。


入ってすぐのところに注意書きがあって、走ると危ないとか、
頭を打たないようにとか、穴に入ったら出られなくなるとありました。
まあ、どこにでもある注意事項だと思っていたら、


すべって転んで、派手に尻もちをつきました。



転んだ直後、恥ずかしさで笑うしかない僕。




どこもかしこも傾いていたり、盛り上がっていたりして、
歩く歩く間ずっと脳が動いている感じがしました。
そして、次から次へと魅力的なシンボルが、
目に飛び込んでくるのでした。

石が積み上げられてできた山の上にポンプがあったり、

急な下りの斜面に、ちょっとだけハシゴが見えたり、

猫のオブジェがあったり。


こういう楽しげなものに、ヤッホーイ!と向かっていくと、
まず転んだりするので、興奮を抑えながら、
足場を確認しながらゆっくり進むことになりました。
僕ら以外にも数組のお客さんがいましたが、
みなさん、ドスーン!と派手な音を立てて転んだり、
坂を駆け下りてしまって止まらなくなったりして、
マジ危険だと思いました。



もっとも、おそろしかったのは、
道なき道を進んでいくうちに、急斜面を登ってしまって、
行くも戻るも地獄行きのような膠着状態になったときでした。
そこをクリアしても、まだまだ険しくて、まるで森のようでした。
順路が決まっていなくて、どこをどう行こうと自由なのですが、
こんな危険なテーマパークあっていいのかと本気で思いました。
命からがら、ひのじさんと安全なところまで出てきたところ、
どうやら僕らは入ってはいけないところに入って、
積極的におそろしい目に遭っていたことがわかりました。

というのも、僕らが出てきたところには柵があって、
向こうからは入れないようにしてあったからです。




すごいなここは。


三時間ほどかけて、養老天命反転地を満喫しました。
遠くの山には霧がかかっていたり、木々がもりもり茂って、
敷地内のオブジェクトは夢のように不安定で、
全体的に幻想的で現実感がありませんでした。
それなのに、普段使わない筋肉や脳の部位を使って、
とても現実的に疲れました。実に爽快でした。




養老の滝

せっかくなので養老の滝も見ておくことにしました。

三十分で行けると看板に書いてあったのですが、
道はわかりづらいし、上り坂や階段だらけで、
お互い口数が減りました。


延々と歩く。途中で何度も引き返そうかと思いました。

結局一時間かかりました。


なんで一時間もかかったかというと、

途中で養老の滝の資料館みたいなところに入ったからでした。

縮尺がいろいろおかしな模型で、
養老の滝の昔話を学ぶことができました。

あと、鐘を鳴らしたら、

すごくうるさかったり、

俳句ポストというのがあったので、
五分くらい考えて、句が浮かばず諦めたり、

三毛猫の鼻を触ろうとしたりしたから、
余計に時間がかかったのだと思いました。


大垣駅まで戻って来て、


こんなお寿司屋さんに行きました。


うまかったです。よく食べて、よく飲みました。


後編へ、つづく)