『突き抜け9』が出ました。
第一作の『突き抜け』の発売が、
二〇一〇年五月なので、とうとう五年目です。
そりゃあ、ぼくみたいな下手な人でも、
五年もやってるんですから、多少はましになりますよ
(なっててほしい……)。
前号あたりから、自分なりに書くことが、
ようやくわかってきたような気がします。
何度も書くことが大切なのですね。
ここ最近、精神分析の本をよく読んでいます。
精神分析を通して、分析家とクライアントの
共同作業で紡ぎだされる「物語」の意味や、
その表出のしかたに興味を持ちました。
小説と重ねて読んでいます。
いろいろ思ったことがあるので、
ブログに整理して書きたいと思います。
今回の突き抜けに書いたのも、前回のも、
自分の精神分析をするみたいにして書いたものになりました。
だからか、書いている間と、書き終わってからしばらく、
とても憂鬱になりますが、それを越えると、
すっきりじゃないのですが、自分の歪みや破綻がわかって
諦めがつくというか、書く前よりも精神が、
多少ましになっている気がします。
自分を、ましにしたくて書くみたいになっていますが、
読んだ人にも何か変化があればいいなあと思います。
『突き抜け9』は10人で作りました。
みなさん、とてもおもしろいです。ページ数も過去最大で、
内容もバリエーションがあって読み応えがあります。
ぜひ読んでください!!
こちらから購入できます。
『突き抜け9』
800円/154ページ/2015年5月発行
収録作
「だだ捨離」 高林 村
「距離のスナップ」 寺沢 美帆
「透明標本」 とろ
「女と猫と赤ちゃん」 千木良 まりえ
「空と屋根との間には」 たかはし りょうた
「秘密」 竹本 統夫
「とても眺めのよい座敷牢」 鈴木 鹿
「ラヴ・タクティクス」 和田守 俊介
「どう罵るか問題」 椎名 隆彦
「リクロマシー・セッション」 イガラシ イッセイ