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作品について

国立国2008」のオープニングパーティーで、
各自、作品の説明を求められたのですが、
短い時間では言い切れないし、
中途半端に言ってもわからないだろうと思って、
少しだけ説明したのですが、それだとあれなので、
自分の整理のためにも、ここに書いておきます。


作品のテーマは、昨年に図で示した考えをもとにしました。

3次元のものに光を当てると、2次元の影ができる。
となると、4次元(3次元+時間)の我々の生活は、
5次元(宇宙)に「何か」が照射されてできた影だと思う。
また、先日、急に思いついたポエム(?)をもとにしました
(「ポエム・実用的な宇宙1」)。


具体的には、プロジェクターから光を出して、
その光が立体の「しーなねこ」に当って、
「しーなねこ」の影のように、平面の壁に、
僕(眠っている)が映し出されるようにしました。


作品の「しーなねこ」の前に、
「5次元(宇宙)」という付箋を貼って、
壁には「4次元(生活)」という付箋を貼りました。
プロジェクターには「光(愛)」と貼りました
(説明のしすぎかと思いました)。





作品を見た人は、壁の僕の映像について
「これは静止画なのか、動画なのか」
と必ず聞いてくれました。
どちらかわからなくて聞きたくなる感じが、
「存在」を出すのによかったと思いました。
「これは静止画だ」とか「これは動画だ」と
どちらか断定できた時点で、へもさが薄くなったと思います。


でも言ってしまうと、映像は動画です。
ただし、僕がものすごく少しずつ動いているので、ずっと眺めていると、
次のフレームへの変化量が少なすぎて、静止画のように見えます。
なので、10分くらい間隔を空けて、再び見ると、
動いていることがわかると思います。
動画は約30分で、期間中ずっとループしています。


なんで僕が眠っているかというと、時々(というかいつも)、
生きていることが、夢を見ている感じであったり、
共同幻想を見ているように思うからです。
ループしているのは、同じことの繰り返し、輪廻、へもさです。


プロジェクターの光は「愛」です。
でもこの「愛」は、人に優しくするとかそういうのではなく、
この世を、この世たらしめているエネルギーの意味です。
プロジェクターと壁の間は、通り抜けることができて、
その間は、映像が消えます。
愛が遮断されると、生活はないのです。
でも、宇宙は存在し続けます。


というのが、大体のあれだったのですが、
設置してみて思ったのは、
「じゃあ、これを見ている鑑賞者は何なのだ」
ということです。
「4次元と5次元を超越して俯瞰している、私って何?
おそらくそれが、人類が最終的に目指している、
宇宙との一体化というか、曼荼羅の全体像が観えているような、
悟りとかそういう状態なのではないかなあと思いました。
森羅万象。これは発見でした。


と、ひとりで納得していたのですが、
作品を実際に見てみると、非常にあれな感じがすると思います。
この解説を読んでから、作品を見たら、
「えええ!?こ、これがそうなの!?」
と思って笑いが込み上げてくると思います。
でも、これは自分を慰めるというか、
考えを形にして整理するという位置付けでもありましたので、
「ピンとくるひとが、1、2名いればいいなあ」
と考えていたので、よいのです。
石井ゆかりさんに、褒めてもらえましたし。


でも、本当は宇宙側の人だけでなく、
生活側の人が拒絶反応を示さないように、
うまくコーティングして表現しないといけなかったので、
それは僕のスキル不足だと思いました。


でも、3才の眠ちゃんが、プロジェクターの間に入って、
僕が消えたり出たりするのを見て、
すごく笑って楽しそうにしていたので、よかったです。
眠っている僕が消えて、光を受けて生きている眠ちゃんが現れる。
「これこそ宇宙だなあ」と思いました。


いろいろ書きましたが、抽象的なので、
見た人が、見たいように勝手に解釈して、
探しているピースを見つけたり、
思い込みを強めたりして頂けたら、うれしいです。そして、
「しーなさん、素敵。しーなさんと飲みたい」
と(特に女性の方に)思って頂けたら最高です。
そのための出品です。


しかし、考えながら作ったみたいにしましたけど、
実際、作っている最中は、




何も考えていませんでした。