変な感じになるわけなど
本ばかり読んでいる。あとお酒を飲んでいる。
なにかにつけ自分の内側を観察している。
内側を観察しているというと、
考えてもしょうがないことをうだうだ考えて、
それは反動だったり現実逃避だったりが原因で、
ネガティブな方へはまり込んだりしていたものだけど、
最近のはどうも違っていて中立の静かな状態で、
なるほどなあと思って、しみじみ感心したりしている。
かといって、しばらくしていまを振り返ったら、
「あのときややノイローゼ気味だったわ」
と思うかもしれないけど、わりと元気です。
予定のない休日は昼に起きて、
ジムで筋トレと有酸素運動をして、
そのあと書店を見てまわり、喫茶店に入って、
映画のレイトショーの時間まで読書をしている。
映画が終わるのが23時や0時で、焼鳥屋に入って飲む。

いつも満席で入れない地元の焼鳥屋が夜中は空いている。
空いているのがいいんだなと思う。
ジムも喫茶店も映画館もどこも空いている。
たまに昼間に同じことをすると、
視覚・聴覚・嗅覚への刺激が多すぎて疲れてしまう。
29日に、めぐろさん主催で肉を食べる会があった。
会場の日暮里のお店に早く着きすぎたので、
ルノアールに入って読書をしていたら、
少し離れた席の女子の会話が耳に入って、内容を覚えてしまった。
待合せの時間になったのでお店に入ったら、
なんとさっきの女子2人が、肉を食べる会のメンバーだった。
実はさっきぼくもルノアールにいたのですと打ち明けて、
会話が耳に入ってしまったと前置きして、
「『金閣寺』読んでるんですね」とか、
「職場のHさんおもしろい方ですね」と切り出したら、
とても笑ってくれたけど、不気味だったのではと心配になった。

子どもの頃からなのだけど、教室の隅々の会話に気が散って、
目の前で話している人の話が頭に入ってこなくなったりする。
遠くのおもしろい話に反応して、
真面目な話をしている人の前で突然吹き出してしまったり、
別のグループの話題に気を遣って、
自分のグループの話題を変えたりする。
なので自分の声も誰かに常に聴かれているという気持ちになって、
自意識過剰で、いろいろ変な感じになってしまう。
集中したいものに集中できない。あちこち気が散る。
自分が誰かと話していても、横のテーブルで人が話していると、
両方が混ざって話せなくなる。
そういえば、そういうやつだよなぼくは。と思った。
気づいていなかった、自分が変な感じになる理由に。
そういえばをさらに広げると、学校とか会社とか、
同じフロアに誰かがいるだけで集中できない。緊張する。
だから学校の授業が分かったためしがない。テストもできない。
家でひとりになって教科書を読めば分かる。
会社も、ずっと緊張してほとんど力が出ない。
慣れていないだけだと入社時から思っていたけど、
もう10年以上経ったから、これは慣れの問題じゃない。
なんでいまさら急に、自分がこういうやつだと気付いたのか、
たぶん内側ばっかり観察していたからだと思う。
で、いろいろ無理だわと、居直るわけじゃないけど、
まあ仕方ないかと思う。
で、そう考えるといろいろ納得がいくというか、
人の多いところに出ると頭が痛くなるとか、
みんなが外部としてやりすごしている刺激を、
ぼくは勝手に過剰に取ってきてるせいじゃないかと思った。