シンギュラリティ早くこねえかな

人工知能が囲碁のプロ棋士に勝ったというニュースを見ました。
www3.nhk.or.jp
今年の1月1日発行のWIREDが人工知能特集で、
それを読んでいたので、このニュースにはおどろきました。

WIRED VOL.20 (GQ JAPAN 2016年1月号増刊)/特集 A.I.(人工知能)

WIRED VOL.20 (GQ JAPAN 2016年1月号増刊)/特集 A.I.(人工知能)

「The Mystery of Go」という記事のなかで、
機械はまだまだ人間に勝てないとあって、
モンテカルロ法を使った囲碁ソフトCrazyStone(すごい名前ですね)
を開発したレミ・クーロン氏が、ハンデなしで機械が勝つのは
10年後ぐらいと予想していたからで、まじぱないと思いました。


それも、最近よく耳にする「ディープラーニング」を使ったことが、
勝ちの要因になっていて、おもしろそうなことになってきたと思いました。
オープンソースで公開されているディープラーニングのライブラリと、
少し高めのグラフィックボードを使えば、個人でも何かできそうで、
実際にこんな記事もあって、こういうのぼくもやりたいと思いました。
bohemia.hatenablog.com
これは趣味で挑戦してみるとして、
今後、あらゆる業界に人工知能が使われると言われていますね。
クルマの自動運転とか、製造用のロボットとか、
マーケティングや、医療や裁判や小説とかにも。


それでもっと興味深いのは、シンギュラリティですよ。
これは人工知能が人間の知能をはるかに上回って、
どうにも止まらなくなることで、
ぼくはもう近頃、「シンギュラリティ早くこねえかな」
とばかり思って余生を送っています。
シンギュラリティは2045年と予想されているのですが、
プレ・シンギュラリティというのが、あと5〜10年で起こるらしいです。
WIREDの記事でスーパーコンピューターの開発者の齊藤元章氏が語るには、

スーパーコンピューターの圧倒的な計算能力によって熱核融合や人工光合成が実現し、世界は新しいエネルギーに満ち溢れます。そして、より高度な遺伝子組み換え技術と人類すべての食料を補って余りある生産技術が確立し、食料問題が解決します。労働は超高効率のロボットで代替され、最終的には衣食住のすべてがフリーになります。それによって現在のような消費のシステムもなくなり、人は生きるために働く必要のない『不労』の社会を手に入れます。やがて人体のメカニズムが革新的に解明されることで、人類は『不老』をも手にすることになるでしょう。これが未来学者、レイ・カーツワイルの提唱した『特異点(シンギュラリティ)』の前に起こる、『前特異点(プレ・シンギュラリティ』によって生じる世界です。人類はあと5〜10年もしないうちに、このプレ・シンギュラリティを迎えることになるでしょう。(「The ExaScaler」より)

とのことで、こんなのを読んだら、本当にこんなにうまくいくのか、
と疑いつつも、不労と不老を望む一心で、信じる気持ちが強くなりすぎて、
シンギュラリティ教に入信して、シンギュラリティ音頭を踊り出しそうになります。


いずれそんな世の中になると思いますと、
人間がいまいくら頑張って知識やスキルを身につけたとしても、
あらゆる分野で、人工知能がはるかにそれを上回ってやってしまい、
人間の頭の良し悪しなどは、超サイヤ人を前にした人間のように、
どんぐりの背比べになることは間違いないのです。
そう考えますと、いま全然さえなくて、モテなくて、
給料が安く、出世の見込みがなくても、


シンギュラリティまでの我慢


という姿勢になります。
プレ・シンギュラリティのころには、
独身のまま50歳になっていると思いますが、
そこでぼくの老化はピタッと止まり、働かなくてよくなるわけです。
老化しないまま2045年まで、テレビを見たりして暇つぶしをしていれば、
ついに若返る技術が人工知能によって発明され、
25歳くらいにもどしてもらって、結婚相手も子どもも、
人工知能がよろしくやってくれるのではないでしょうか。
というかなんとかしてくれることに、
ぼくは賭けてます。

エクサスケールの衝撃

エクサスケールの衝撃

絵を描いたり、おそ松さんを見たりしている。

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

昨年末から、「おそ松さん」という深夜アニメにはまって、
録画してよく見ています。なごみます。
子どもの頃にやっていた「おそ松くん」のアニメもよく見てて、
模写をしたりしていました。「おそ松くん」は、
イヤミとチビ太がメインだったような記憶があります。
「おそ松さん」は完全に六つ子がメイン。全員がニートで、
働きたくない、遊んで暮らしたいと堂々と宣言しています。
この、世間的にはどうしようもないと判断される態度こそ、
いまの世の中に必要なのではないかと思っています。
「おそ松さん」の人気がやたらと高いのは、
意識高いの風潮からの反動なのではないでしょうか。


まあ、よくわかりませんが見ています。
それで、赤塚不二夫氏のキャラクターを見ると、
どうも模写したくなるようにできているみたいで、
「おそ松さん」の六つ子を、年賀状に描いて送ったりしたのですが、
自分の絵が子どもの頃から、まったく進歩していないことに愕然としたのでした。
36歳にして、なんとかしたいと思い、何冊か本を買って、
ノートにシャーペンで練習しながら読みました。

【マンガ】ヒロマサのお絵かき講座<顔の描き方編> (廣済堂マンガ工房)

【マンガ】ヒロマサのお絵かき講座<顔の描き方編> (廣済堂マンガ工房)

【マンガ】ヒロマサのお絵描き講座<体の描き方編> (廣済堂マンガ工房)

【マンガ】ヒロマサのお絵描き講座<体の描き方編> (廣済堂マンガ工房)

とくによかったのが、上の2冊。顔編と身体編。
子どもの頃に読んでおけばよかったなと思いました。
それから、背景の描き方とか、
手足の描き方やキャラクターの動きの本も買って読んだ。
マンガでわかる キラとマリアの 背景が描きたい! 部屋・家具・建物編

マンガでわかる キラとマリアの 背景が描きたい! 部屋・家具・建物編

アニメーターが教えるキャラ描画の基本法則

アニメーターが教えるキャラ描画の基本法則

とくに背景の描き方の方は、へええと思うことが多かった。
窓やドアには枠があるとか、部屋の隅の影の描き方とか、
三点透視図法もあらためて、なるほどなあと思った。


ペンタブレットで、「おそ松さん」の六つ子の四男である一松が、
「究極超人あ〜る」に似ていると思って描いた。
両方知っていないと何が何だかわからない絵だと思います。
f:id:shiinaneko:20160128233736p:plain
https://www.instagram.com/p/BA95KmqCwtz/
Instagram
もっとうまくなりたい。


「おそ松さん」特集のアニメージュも買ったのだった。
アニメージュ買ったのって、
エヴァンゲリオンの特集以来じゃないだろうか。

Animage(アニメージュ) 2016年 02 月号

Animage(アニメージュ) 2016年 02 月号

疲れると集中できなくなって、意識が散漫になる

疲れると集中できなくなって、意識が散漫になるけど、
どうしてそうなるのだろう。
当たり前すぎて、どうしてって考えたことなかったのですが、
もしかしてこれは、ひとつのことを集中してやることに行き詰ると、
別のうまい方法を探そうとして、自動的に注意が分散するように、
人間ができているのではないかと思ったのですが、どうでしょう。


昔の人が求められていた集中力って、現代ほど長くなかったと思うのです。
狩りをしていた時代だったら、動物を追うのだって、
長くても1時間くらい集中すれば、
成功か失敗かがはっきりしたのではないのでしょうか
(狩りしたことないからわかりませんけど)。


ひとつの獲物に意識を絞って集中して、成功すればいいですが、
失敗して逃げられたら、すぐに別の獲物を探そうとするから、
今度は意識を広くして、遠くの方や木や岩の陰とか、
あっちこっちに次々と注意がいくのではないでしょうか。
御先祖が、こういうことをしつづけていたのが、
いまの意識の集中と分散のもとになっているのではないでしょうか。


行き詰って集中力が切れて、
トイレに行ったら解決方法が浮かんだり、
お風呂入ったらアイデアが浮かんだりも、
こういうのに関係があるような気がします。
何の根拠もない話です。


https://www.instagram.com/p/_EsbgsCwo0/

雑記

もう12月をすぎてしまって、早い。すごい早い。
いろいろあったのだけど、すぐに書かないから忘れてしまう。

文学フリマは無事におわりました。
ブースに来てくださったみなさん、ありがとうございました。
うれしかったです。
「突き抜け10」は通販していますので、
読みたい方は買ってくださいませ。
こちらから買えまして、フォームが送信されますと、
ぼくが封筒に入れてひとつずつ郵送します。docs.google.com
お金は銀行振込みの口座をメールしますので、
そこへお願いします。ぼくは短篇を10書きました。
力を抜いて、書きたいように書いたので、すがすがしいです。


最近、WEBライティングの本を読みました。これです。

SEO対策のための Webライティング実践講座

SEO対策のための Webライティング実践講座

ホームページだったころから数えると、
もう15年くらいこういう日記を書いていて、
いまごろWEBライティングについて読みました。
仕事でサイトのアクセスを上げる必要があって読んだのですが、
なるほどなあと、いまさら思いました。


たしかにアクセスの多そうな記事は、
本にあったSEO対策(検索結果で上位に表示されるようにする)を
しているのだけど、どれも同じようなフォーマットで書かれていて、
調べていたことや興味のあることが載っていて、つい読んでしまう。
そう、読んで"しまう"のです。おもしろい感じはするけど、
読まされている感じと、読ましている側の何者かの懐に、
5円とか10円が入っていく感じがすごいするのが、
ちょっとなあと思います。あとそういう記事は、
振り返ると、おれたちの心には何も残っていない。


最近は、いかにもSEO対策のために書いてます的な記事の
導入の書かなきゃいけないから書いた感じが
丸出しになっている文章を見ると、
書く方も面倒くさそうで心が入っていないわ、
読む方も何も入ってこないわで、
これからうどん食べるぞって箸をもってから、首をぐるぐる回して、
そのぐるぐる回すのいらないだろというような感じとでもいいましょうか。

いまはこういうのがないと検索結果に上がってこないから、
仕方がないのでしょう。

2015年もいよいよ大詰め、クリスマスの予定は立てましたか?
今年の冬は五郎丸、イルミネーションで、彼女にプレゼントと鍋を贈ろう。
ボーナスも出た方も多いのでは? それでは、コタツでみかん、
ご利益のある夜景のきれいなデートスポット10選をお届けします。

みたいなキーワードをいれて、



なんか、急に眠くなってきました。
すみません、おやすみなさい。


https://www.instagram.com/p/-88zOVCwqx/
最近、中国で葉っぱを頭につけるように見せる
ヘアアクセサリが流行っているそうで、
付けてもらいました。日本でもはやると思うので、
これのキノコバージョンとか、旗バージョンとか
作りたいと思いました。

11/23(月・祝)の文学フリマに出店しますよ(B-1)突き抜け派

第21回文学フリマに出店します!
「突き抜け10」を売ります。ついに10号目です。
毎年、春と秋に出しているので、5年やってきたことになります。
そういう積み重ねがあってか、ブースの位置がすごくいいです。

https://instagram.com/p/-RJ19sCwoQ/

入り口の真正面です。
一番いいところなのではないでしょうか。
文学フリマのあとに、通販もしますのでよろしくお願いします!

日時:11月23日(月・祝)
場所:東京流通センター
東京モノレール「流通センター駅」下車 徒歩1分

表紙は寺沢さんがデザインしてくださいました。
10という記念の号なので、おめでたくしていただきました。
ぼくの力量では実現不可能だった"背表紙"が、ついにつきます。
f:id:shiinaneko:20151119223741j:plain

内容は次の通り(掲載順)。

「キャント スピーク ジャパニーズ」たかはしりょうた

「よく生きる身体」村田リタ

「ぼくはエンターを押さなかった」イガラシイッセイ

「幽霊」とろ

「切って落とす」鈴木鹿

「しーなねこ十篇」椎名隆彦

「スタートライン」和田守俊介

「根なし草」竹本統夫

「逢引療法」高林村

原稿用紙30枚くらいの短篇集です。
テーマは自由にしているので、みんな書きたいものを書いています。
それがうまくいっているのか、いつもいい感じに方向性がばらけて、
バランスよくまとめるのですが、
今回はとくにバランスがよい気がします。


今回の注目は、鈴木鹿さんです。
鈴木鹿さんとは、昔からTwitterやTumblrでつながっていて、
鹿さんがデイリーポータルZの「書き出し小説大賞」という、
書き出しだけで文芸を競うコーナーに投稿して、
たびたび採用されているのを見て、
「書き出しが超おもしろいので、長いのも書いてください」
とお願いしたら、書いてくれて、書くわ書くわ、誰よりも書いて、
「突き抜け6」から参加してくださっているのですが、
突き抜け以外にも書いてらした『真夏の平日』という作品が、
早稲田文学新人賞の最終選考まで残ったすごい人です。

早稲田文学 2015年秋号 (単行本)

早稲田文学 2015年秋号 (単行本)

選考委員のマイケル・エメリック氏は次のように評していました。

受賞作以外の十三編のうち「真夏の平日」は、主人公も脇役も、そして小説の中に登場する空間にも、リアルな手触りがあり、特に記憶に残った。これほどの書き手なら安心して読者がついていける。

今回の「切って落とす」もお楽しみに。


そして、
「鈴木鹿さんは、早稲田文学に投稿されるのがいいと思います。
なんだかそのうち受賞するんじゃないかって気がしました」
と鈴木鹿さんに投稿することを勧めた、
たかはしりょうたさんの新作も超おもしろいです。
たかはしさんは、「突き抜け」向けに初めて書いた小説をベースに、
書いた作品が、第百十二回の文學界新人賞最終候補に残った、
この人もすごい人なのです。

文学界 2011年 06月号 [雑誌]

文学界 2011年 06月号 [雑誌]

選評では、吉田修一氏より「ポスト村上春樹」
と書かれて絶賛されました。
たかはしさんは、映画「バクマン。」を一緒に見た翌日に、
小説を仕上げてきたので、書くのめちゃくちゃ早いと思ったら、
「1ヶ月ぐらい前からコツコツ書いていたのでした」
という隠れた努力型の天才、たかはし先生の最新作もお楽しみに。


そして、たかはしさんの小説家性を誰よりも早く見抜いて、
小説書いてくださいとお願いした、おれな。
ぼくは2つほど投稿しましたが、1次選考を通っていないのです。
いつか自分の本を出したい! と願っていたのですが、
小説と関係ない本(あまやんさんと共著)が予想外に出たり、
これはうれしかったのですが、小説を出したいんです。

サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」 (SB新書)

サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」 (SB新書)

今回は、短いのを10篇書きました。挿絵も書きました。


イガラシイッセイ氏は文藝新人賞の二次選考までいったり、
みんながんばっていて、おもしろいのでぜひ読んでください。
リタさん、とろさん、わだっちさん、竹本さん、高林さんも
生々しかったり、美しく切なかったり、まじめで切実だったり、
さみしくじんわりしたり、おかしくもぐっときたり、様々です。
そして、どれも深い。深くなるんだな。


本当は10号までに誰か新人賞とってデビューして、
ひとり有名人になったら、
突き抜け派のメンバーを引っ張り上げるという、
三谷幸喜とサンシャインボーイズというか、
宮藤官九郎と大人計画というか、
そういう感じで知名度を上げていきたいと思っていたのですが、
もう一歩のところです。

文学フリマ、遊びに来てください。
アクセスがわるいという方は、通販うけたまわります。
よろしくお願いします!

日時:11月23日(月・祝)
場所:東京流通センター
東京モノレール「流通センター駅」下車 徒歩1分